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2018.07.152566view
芯も使う!? 夏バテ対策に「パイナップルの烏龍茶」

ちょい足し薬膳ドリンク VOL.6

夏のココロとカラダ

梅雨も明けて、本格的な夏の到来です。
1年で最も暑い夏は、万物が成長する季節。私たち人間の身体も、陽気の成長が一番旺盛になる時季。
夏は五行の「火」に属し、心気に通じるため、心を養うことが大切です。
中国の古典『黄帝内経(こうていだいけい)素問(そもん)』にも
「心気を傷めるので感情を平和にして、怒ってはならない。心気は穏やかに発泄するのがよい」と書かれています。

暑さは、身体の機能を活発にする一方で、心も着火しやすいという特徴があります。
確かに朝の通勤中、電車やホームでのケンカは、寒い季節より暑い季節の方が多いですね。暑いと人はイライラしやすくなるので、ココロとカラダともにクールダウンが必要です。
暑い夏には常に楽しい心情を保ち、怒気を起こさず、ゆったりとした状態で過ごしたいものです。

傷暑、中暑を防いで、快適な夏を過ごそう

中医学の考え方に、夏は「傷暑(しょうしょ)」、「中暑(ちゅうしょ)」を防ぐことが養生の基本としてあります。
「中暑」とは、猛暑時に暑邪(しょじゃ)を感受して発病する急性病のことで、突然めまいで倒れる、発熱、大汗または無汗、意識昏迷、手足のけいれんなどが起こることで、いわゆる熱中症のことを言います。

中暑の軽症を「傷暑」と言い、多汗、発熱、口渇、心煩(胸中に熱がこもり悶える感じや手足を固定しておけない感じ)、手足の重だるさなどが現れます。傷暑のうちに対処して、中暑に発展しないようにすることが大切です。

傷暑には、「陰暑(いんしょ)」と「陽暑(ようしょ)」が存在し、それぞれに合った養生が必要です。

陰暑は、暑さをしのぐために冷房に当たったり、冷たい飲食物を摂り過ぎて起こる不調で、頭痛や悪寒、身体の重だるさなどが現れます。暑邪と風寒(ふうかん)の邪が脾気(消化吸収の働き)を損傷することで起こるため、脾気を整えながら、寒邪を発散することが養生になります。漢方薬では、藿香正気散(かっこうしょうきさん)などが用いられます。陰暑の養生については、先月の『ちょい足し薬膳ドリンクVOL.5』をご覧下さい。

陽暑は、夏に炎天下で労働や運動を行い、炎熱の暑邪を受けて起こる不調で、高熱や心煩、大汗、頭痛、息切れなどが現れます。暑熱の邪が身体に侵入し、気と陰液(うるおい)を損傷することによって生じます。漢方薬では、清暑益気湯(せいしょえっきとう)や竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)を用います。陽暑の養生は、涼性や寒性、いわゆる身体にこもった熱を冷ます食材やお茶などを摂り入れることが大切です。

みなさんは、陰暑、陽暑、どちらのタイプですか?

パイナップルの芯を使ったお茶で、無駄なく傷暑を防ぐ

傷暑対策にはパイナップルがおすすめです。
パイナップルの性質は、平性で温めも冷やしもしないので、陰暑にも陽暑にも用いやすいフルーツです。
薬膳では、傷暑に効果があるとされ、身体のほてりを鎮め、渇きを癒やす働きがあります。また、消化不良や下痢にも有効で、気を補う作用があるため、疲れやだるさ、食欲不振にピッタリの食材です。

★陰暑タイプにおすすめ「パイナップル甘酒」
甘酒とパイナップルをミキサーで撹拌し、温めて飲む

★陽暑タイプにおすすめ「パイナップルの芯の烏龍茶」
ティーポットに烏龍茶の茶葉と刻んだパイナップルの芯・皮を入れて、熱湯を注ぐ。

こちらは、我が家の夏の定番。実は食べて芯は捨てずに皮とともにお茶へ。
粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やしてアイスティーにして飲むと美味しいですよ。
ほんのり甘くて爽やかなお茶です。茶葉は色々試しましたが、鉄観音が美味しかったです。

パイナップルを上手に使って、傷暑対策!
快適な夏を過ごしたいですね。

小林 香里 - Kaori Kobayashi
[ 国際中医師,国際中医薬膳師,登録販売者 ]
20代の頃、過労とストレスで身体をこわしたことをきっかけに、北京中医大学日本校にて中医学や薬膳を学び始める。2005年、薬日本堂(株)に入社。店舗での漢方相談をはじめ、取材対応や薬膳レシピ監修、漢方スクール講師を務める。2017年10月退社の後、目黒区自由が丘に漢方薬店と鍼灸院を併設する漢方・鍼灸「和氣香風」を設立。自店にて漢方相談を行う傍ら、薬日本堂漢方スクールでも講師として活動。
漢方鍼灸和氣香風HP: kakikofu.com
小林香里個人ブログ: kaori-kampo.seesaa.net
インスタグラム  : kaori_kampo

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