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公開日:2016.06.01 更新日:2020.05.206780view

むくみが気になるジメジメの季節に【コーンとWねぎのポタージュ】

薬膳常備菜Vol.1

新緑の気持ちのいい季節もつかの間、日本列島はいや~な梅雨の到来です。

漢方養生を実践するようになって気づくのは、体の状態が季節の変化と密接に関係していること。梅雨どきは一年の中で最も厄介な季節のひとつで、「もしかしたら、日本人が抱えるウイークポイントの元凶なのではないか」と感じてなりません。

二十四節気を見ると、夏至(6月下旬)に向かう今の時期は、昼間の時間が最も長く「陽」が盛ん。本来なら、お日様の下で活動的に過ごし、体の陽気を養うべき時期です。ところが日本の場合、この時期はどんよりとした梅雨の真っただ中。雨が多いため、自然と家の中に閉じこもりがちになります。そこに湿気の影響が重なるから、体には冷えや巡りの停滞といったダメージが。これでは、陽気を養うどころではないですよね。冷え性、むくみ、胃が弱い…。日本人に多いこれらの不調は、体の水はけの悪さによる脾胃(消化機能)の低下が絡んでいます。もしかしたら、毎年やってくるジメジメの季節が、私たちの不調に拍車をかけているのかも。

そこで心がけたいのが、脾胃を傷つけ、水の停滞を招く梅雨どきの湿気対策です。
今月ご紹介する薬膳常備菜は、水分代謝をよくして消化機能を助けるとうもろこしを使った「コーンポタージュの素」。

気の巡りを助けるたまねぎ、温めて湿気を発散させる長ねぎをたっぷり入れるのがポイントです。やさしい味わいのあったかスープは、むくみの気になるこの時期、強い味方になってくれますよ。

■材料(作りやすい分量)
とうもろこし・・・3本(缶詰のホールコーンでもOK)
たまねぎ・・・1個
長ねぎ・・・1/2本
オリーブ油・・・大さじ1
バター・・・小さじ1
ごはん・・・大さじ2
塩・こしょう・・・少々
豆乳・・・適量

■作り方
1. とうもろこしは粒を包丁でそぎ取る。たまねぎは皮をむいてスライス、長ねぎは薄い小口切りにする。
2. フライパンにオリーブ油とバターを入れて温め、たまねぎ、長ねぎを炒める。透き通ってカサが半分くらいになった3. ①を加えて炒め、ひたひたの水とごはん、塩を加えて柔らかくなるまで煮る。
4. ③②の粗熱がとれたらフードプロセッサーにかける。
5. ④食べるときは、豆乳で好みの濃度にのばし、塩・こしょうで味をととのえる。

【薬膳食材メモ】
とうもろこし:水分代謝を促し、利水作用により余分な水を出す
たまねぎ:気の巡りをよくし、胃の働きをよくする
長ねぎ:体を温め、発汗・発散作用により余分な湿気を散らす

岡尾 知子
岡尾 知子 - Tomoko Okao

漢方養生指導士(漢方上級スタイリスト)、国際中医師、国際薬膳師、鍼灸師。美容・健康をテーマに美容・健康エディターとして仕事をする中で東洋医学に関心をもち、漢方、中医学、薬膳を学ぶ。雑誌やラジオ、イベントなどを通じて、美容と健康のための薬膳や養生についての啓発活動を行う。はり師・きゅう師の国家試験に合格し、鍼灸師として東京の「池袋ひりゅう鍼灸院」で臨床にあたっている。詳しい情報は「LOTUS(ロータス)薬膳教室」「薬膳ノート」で検索を!

◎薬膳教室:「TUMUGU東京青山」http://www.tumugu-aoyama.jp/

◎HP:「薬膳ノート」http://www.yakuzennote.com

◎ブログ「Eat & Run! 岡尾 知子の美・薬膳な日々」http://ameblo.jp/yakuzen-navi/

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