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公開日:2015.10.01 更新日:2018.09.0510381view

秋の乾燥に身体もお肌も潤い対策【梨のホットドリンク、潤い薬膳おやつ】

簡単薬膳レシピ(16)

本格的な秋になると、空気が乾燥してきます。鼻、皮ふ、呼吸器官を司る「肺」も乾燥するため、鼻がひりひりしたり、くしゃみ、肌の乾燥、便秘、咳や痰などが出やすくなります。漢方では、身体を潤すのは陰液(「血」「水」)であり、酸味と甘味の組み合わせが、陰を補って、身体を潤すとも考えられています。

旬の果物や酢の物、南蛮漬けなどがおすすめです。また、秋に収穫される木の実なども身体を潤します。上手に取り入れて秋の乾燥対策をしましょう。

梨のホットドリンク
「肺」に潤いを与え、熱をとってくれるので、のどの赤みなどの対策におすすめです。梨は身体を冷やす性質があるため生姜やはちみつをプラスして温めて飲みましょう。二日酔い対策にも活用できます。

◎梨 
肺に潤いを与え、空咳、のどの乾きや肌の乾燥におすすめです。ほてりにも良いので、発熱時におすすめ。また酒毒を取り除くため、飲みすぎた朝に摂り入れたい食材です。

◎生姜 
身体を温める作用があり、風邪の初期に発汗を促します。冷えや胃腸の調子を整え、食欲を増進させる効果もあります。

◎はちみつ 
肺を潤すので咳、肌の乾燥、便秘の解消に役立ちます。消化吸収がよく、食欲不振のときにもよいです。滋養強壮にもおすすめです。

■材料(2人分)
梨・・・1/2個
水・・・80cc
はちみつ・・・小さじ2
生姜・・・少々

■作り方
1. 梨は皮をむいて芯を取り除き、すりおろす。
2. 鍋に①とはちみつ、水、すりおろした生姜を加え弱火にかける。
3. ふつふつとしてきたら火からおろし、カップに移す。
※冷えやすい方は温かくして飲むようにしてください。ほてりや、のどが痛くて腫れたときは冷やして飲むのもおすすめです。

潤い薬膳おやつ
潤い効果のある木の実やドライフルーツは、秋の乾燥(のど、肌、腸など)の改善に効果が期待できます。
少量でも満腹感があるので適量をとればダイエットにも最適です。

<ドライナッツ>
◎クルミ 
 「肺」を潤すので慢性の咳や喘息、肌の乾燥、便秘などを解消します。体を温めるので冷え症の方も取り入れて欲しい食材です。

◎松の実
身体中の乾燥を潤すので、空咳、便秘、肌の乾燥におすすめです。滋養強壮、老化予防にもよいでしょう。

◎アーモンド 
 血行を促し、肌を潤します。また腸内をなめらかにして便秘を解消します。

◎かぼちゃの種
水分の代謝を促すのでむくみの解消におすすめです。また咳にもよいです。

上記の他に、ハトムギ、黒豆、ひまわりの種、落花生などもおすすめです。
3~4種類を混ぜましょう。一日の目安は全体的に合わせて大匙2杯程度です。

<ドライフルーツ>
◎レーズン
気・血を補うので喉の乾き、疲労回復、むくみなどの解消に取り入れましょう。

◎サンザシ
肉料理などの消化を促進して胃もたれや消化不良を解消します。また、生理不順や月経痛などを改善します。

◎マンゴー
身体の水分を調節するのでの喉の渇き、むくみ改善におすすめです。

◎クコの実
気・血を補って滋養強壮、疲労回復におすすめです。また、かすみ目や疲れ目、視力減退などに
摂り入れましょう。

上記の他にもナツメ、プルーン、ブルーベリー、クランベリー、イチジクなどもおすすめです。
3~4種類を混ぜ合わせましょう。一日の目安は全体的に合わせて大匙2杯程度です。

<レシピポイント>
○何種類かを混ぜ合わせ密閉容器などに入れ、小腹がすいた時におやつとしていただきましょう。
バックに入れて持ち歩くのもおすすめです。

中村 薫 - Kaori Nakamura -
[薬日本堂漢方スクール公認講師、漢方上級スタイリスト,養生薬膳アドバイザー]
kaori ハーブ&アロマテラピースクール主宰。 生薬やハーブ、ガーデンなどの植物自然療法の魅力を香港、イギリスでの7年間の海外生活で実感。現在、養生、食事、スキンケア、ハウスケアなどを実生活にて自ら実践中。多くの方に植物の力の良さを伝えると共に、セルフケアを楽しんでいただくことを目標に漢方養生、ハーブ、アロマテラピーなどの講座で活躍中。AEAJ認定アロマテラピーインストラクター,AEAJ認定アロマセラピスト,JAMHA認定ハーバルセラピスト。

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