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公開日:2023.08.25 更新日:2023.12.061388view

夏ばてが肌を老化させる?!たるみとシワの対策

漢方であなたを応援vol.17「夏ばてと肌老化」

夏ばては美容の大敵
8月も後半になり、暦の上では秋が立ちましたが、まだまだ暑い日が続いています。
夏の暑邪(参照:vol.16暑邪が引き起こす夏の異常な疲れとだるさ)は、元気と潤いを消耗させ、夏ばてを引き起こします。皆さんは少しでも夏ばてを回避できたでしょうか?

夏ばての症状は、疲れやだるさだけでなく、食欲不振や胃腸障害、不眠や頭痛など多岐に渡ります。

実は夏ばてが肌老化にもつながるのですが、ご存知でしたか?
「直射日光による日焼けでシミが濃くなる」ということもありますが、「肌がたるんでほうれい線が深くなる」「肌が乾燥して目元や口元の小じわが増える」など、加齢による肌トラブルと同じような現象が現れます。

元気消耗・・・肌老化によるたるみ
紫外線による肌老化は有名で、肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンの変質により、たるみやシワが生じると考えられています。

漢方では夏ばてで、エネルギーである「気」が消耗していると考えます。
「気」には5つの働きがありますが、そのうちのひとつ、「持ち上げる力」が不足すると瞼が落ちて目の下がたるみ、頬の肉も下がるのでほうれい線が目立つようになります。
すっきり目覚めた朝の表情と、暑い外から帰宅した夕方の表情を見比べてみてください。頬の下がり具合が違っていませんか?

また「気」には「飲食物から栄養や潤いを作る」という働きがあります。これがうまく機能しないと、ムチムチとしたツヤのある肌に回復させることも出来ません。昨日の疲れ顔のまま、新陳代謝も低下して肌のごわつきが残るという事態になりかねません。

「気」の消耗を防ぎ、食事や休養で補って、たるんだ肌をリフトアップしましょう。

□化粧水をつける時は、下から上へ!
□美容クリームをつけた後に、かっさやローラーでマッサージ
□睡眠を充実させる
□なつめや高麗人参の入ったお茶を飲む
□山芋、うなぎ、豚肉、椎茸など「気」を補う食材を摂る

潤い消耗・・・肌老化による小じわ
たくさんの汗をかくことで水分も消耗しているため、夏の肌は意外と乾燥しています。暑さをしのぐために冷房を使いますが、これも体表から水分を奪うことにつながります。
さらに追い打ちをかけるように、秋の燥邪(乾燥した空気)が襲ってくるので、目元や口元に細かいシワが目立つようにもなります。

回復させるためには、汗や冷風での消耗を防ぎ、潤いを補う食事などを意識しましょう。

□汗を拭く時はやわらかいタオルやガーゼでやさしく!
□扇風機やエアコンの風を直接顔に浴びない
□小まめに化粧水を使う。ミスト状にするのもおすすめ。
□酢の物やビネガードリンクなど酸味で汗の出すぎを防ぐ
□旬の果物で潤いを補う


毎年夏に疲れが強く出る方、夏ばてから回復していない方、肌老化の症状が気になっている方、漢方薬を用いた対策もあります。
薬日本堂では、様々な角度から夏肌トラブル解消のサポートをしていますので、お気軽にご相談ください。



 

齋藤 友香理
齋藤 友香理 - Yukari Saito[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年北海道生まれ。東京理科大学薬学部卒業後、薬日本堂入社。10年以上臨床を経験し、平成20年4月までニホンドウ漢方ブティック青山で店長を務めていた。多くの女性と悩みを共有した実績を持つ。講師となった現在、薬日本堂漢方スクールで教壇に立つかたわら社員教育にも携わり、「養生を指導できる人材」の育成に励んでいる。分かりやすい解説と気さくな人柄で、幅広い年齢層から支持されている。

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