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公開日:2022.03.05 更新日:2022.03.072930view

菜の花とアスパラで春のデトックス強化!

季節を感じて気軽に薬膳 vol.23

動植物が目覚める「啓蟄」

二十四節気の啓蟄、冬ごもりしていた虫が顔を出し、硬く閉じていた植物がつぼみをつける時季です。

春は様々なものが目覚めるのですが、私たちの身体も冬にためていたものがムクムクと起き出すと考えます。
肌にニキビや小さな湿疹、蕁麻疹が増える、目が充血してのぼせる、訳もなくイライラしやすいなどが特徴的な症状。
解毒を担う五臓の肝を助けてデトックスをしましょう。

新鮮な葉野菜や山菜で解毒をうながす

五臓にはそれぞれ好む食材の色があります。

五臓
五色

解毒を担う肝は青々とした緑色を好みますので、春菊や小松菜、ほうれん草など新鮮な葉野菜を摂るとよいでしょう。
また山菜などが持つえぐみは苦味に通じ、解毒を助ける働きがあります。
旬の食材にはそれぞれ意味があるので、想いを巡らせてみるのもよいですね
青い食材で私がお勧めしたいのが、菜の花とアスパラガスです。

菜の花はvol.21立春の回でも紹介しました。
少し辛味があり邪を外に発散させ、エネルギーである気の巡りを助けます。

また独特のえぐみが肝の解毒を助けます。
食べた時の後味もすっきりしていておいしいですね。
アスパラガスも青い食材ですが、芽吹きの力を込めたパワーフードとも考えられます。
ほんのり甘く、五臓の脾を助けて元気を補うため、代謝を高めるのにも有効です。

青菜がメイン「菜の花とアスパラのスパゲティ」

菜の花とアスパラは、サッと茹でて食材そのものの味を楽しむのもよし、お出汁とあわせて汁物として食べるのもよし、油とあわせて炒めてもよし、季節の恵みを感じることが出来ます。

青菜をたっぷり食べたい時、私はスパゲティにします。
麺と野菜の量を加減すれば、ダイエットのサポートにもなるのでお勧めです。

今回は1人分の麺の量で2人分を作るダイエットサポートバージョンをご紹介します。
野菜がたっぷりで、もりもり食べても罪悪感がないのは嬉しいレシピです。

【材料】(2人分)
スパゲティ 1人分(80~100g)
アスパラガス 3本
菜の花 2~3株
ベーコンかハム 2枚
オリーブオイル 大さじ2
ニンニク 1かけ
塩・コショウ 適量

【作り方】
①アスパラガスと菜の花は食べやすい大きさ、ベーコンは細切りに切る。
②スパゲティはたっぷりのお湯に塩小さじ1を加えて茹でる。
③フライパンにオリーブオイルとみじん切りにしたニンニクを加えて熱す。
④③に①を加えてサッと炒め、塩・コショウで味付けする。
⑤④に湯切りしたスパゲティを加えてあえる。

【薬膳食材メモ】
菜の花:温性/辛味 気血を巡らせ、イライラなどを鎮める
アスパラガス:涼性/甘味 胃腸の状態を整えて、元気を補う

 

齋藤 友香理
齋藤 友香理 - Yukari Saito[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年北海道生まれ。東京理科大学薬学部卒業後、薬日本堂入社。10年以上臨床を経験し、平成20年4月までニホンドウ漢方ブティック青山で店長を務めていた。多くの女性と悩みを共有した実績を持つ。講師となった現在、薬日本堂漢方スクールで教壇に立つかたわら社員教育にも携わり、「養生を指導できる人材」の育成に励んでいる。分かりやすい解説と気さくな人柄で、幅広い年齢層から支持されている。

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