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公開日:2021.07.05 更新日:2021.07.211491view

「舌にひび割れがある」ときの原因・養生

舌は口ほどに物を言う ~舌診の話 Vol.7

血(けつ)はココロとカラダの栄養
舌のひび割れが生じる原因のひとつとして血(けつ)不足が挙げられます。
血(けつ)が不足している“ヒビシタ”さんの体調(舌は口ほどに物を言う vol.6)を前回お伝えしました。

血(けつ)はカラダの栄養です。
血(けつ)が不足すると、痩せて体力がなく、目の疲れや立ちくらみ、足がつるなどの不調のほか、肌のくすみや乾燥、目の下にクマができる、髪がパサパサするなど美容面でも気になるトラブルが起こります。

さらに、漢方で考える血(けつ)には、ココロの栄養というはたらきもあります。
考えたり、集中したり、記憶したりするには血(けつ)が必要です。
また、精神的に安心して落ち着いている状態は、血(けつ)の充足によってもたらされます。

血(けつ)が不足すると、ぼんやりして集中できない、物忘れしやすい、不安を感じやすい、気持ちがそわそわして落ち着かない、不眠など意識や精神の不調が起こります。

養うことと、消耗しないこと
中国の古典では、『目が血の栄養を受けると視ることができる、足が血の栄養を受けると歩くことができる、手が血の栄養を受けると握ることができる、指が血の栄養を受けると掴むことができる』と、血(けつ)のはたらきを説明しています。

つまり、活動のすべてに血(けつ)の栄養が必要です。
舌が小さくて、ひび割れがある“ヒビシタ”さんのような血(けつ)不足の人は、血(けつ)を養うことと、消耗しないことの両方の視点が大切です。

血(けつ)を養うには、血(けつ)を作りだす胃腸を労わり、魚・肉・卵・豆類など良質なタンパク質をしっかり摂ります。
小腹がすいた際には、スナック菓子のようなものではなくナッツ類で栄養補給するのがおすすめです。

休息上手になろう
血(けつ)を養うことよりも消耗することが多くなっていませんか?
消耗に気づかず、おこなっている活動があればその習慣を見直しましょう。

目の使い過ぎと夜更かしは血(けつ)の消耗が大きいです。
夜は活動を控えて、目を休めましょう。
夜更かしせず23時を目途に就寝したいです。
寝つきが良くない場合でも、布団の中でスマートフォンを操作するのは避けましょう。

血(けつ)不足の人は、思い悩んだり、考えごとが多い傾向があります。
過去や未来に気持ちを向け過ぎず、意識を“今“に置いて過ごす工夫をしましょう。

体力以上に動くことで血(けつ)を消耗します。
スケジュールを一杯にして、予定通りに、時間通りに動こうする傾向はありませんか?
スケジュール帳に空白の休息日をつくって、「何もしない」や「心の赴くまま」を楽しんでみましょう。




飯田 勝恵
飯田 勝恵 - Katsue Iida[薬剤師・薬日本堂漢方スクール講師]

静岡県立大学薬学部卒業。1998年薬日本堂入社。約10年間の臨床と店長を経験。店舗運営や相談員教育などに携わり、その後「自然・人・社会に役立つ漢方の考えをより多くの人に伝えたい」と講師として活動。薬だけではない漢方の思想や理論に惹かれ、気功や太極拳、瞑想なども生活に取り入れながら漢方・養生を実践している。

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