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公開日:2020.08.01 更新日:2023.06.0136343view

漢方でやせる!?・・漢方で考えるダイエット法

プチ不調は自分でカイゼン Vol.16

太りにくく、やせやすい身体づくり

漢方で考えるダイエットは、通り抜けの強化になります。
食べて必要なものを吸収し、いらないものを排泄する。
この一連の流れの中で、詰まっている状態を作りやすい人は太りやすく、流れが良い人は太りにくい体質と言えるでしょう。
通り抜けを強化することが、やせやすい身体づくりにつながり、結果として体重が調整され自分の理想体型に近づくことにつながります。

漢方で考える通り抜けの強化とは、気血水(きけつすい)の巡り強化です。
気血水とは漢方で考える人体の構成成分のこと。
この構成成分が何らかの原因で、通りが悪く詰まっていると考えます。

気の通りが悪い時を、気太り
血の通りが悪い時を、血太り
水の通りが悪い時を、水太り
といいます。

もう少し詳しく⇒「体質改善プログラム~ダイエット~

気太りの特徴は、ストレスが多く暴飲暴食気味で、お腹が張っている太鼓腹タイプ。
体重の増減が激しくイライラしやすい傾向があります。

血太りの特徴は、血行が悪く冷えのぼせがあり、目の下のクマやシミが気になるタイプ。
更年期や婦人科のトラブルなどホルモンバランスが乱れている傾向があります。

水太りの特徴は、体力がなくむくみやすいぷよぷよタイプ。
胃腸の働きが悪い方や雨の日に調子が悪く、身体が重だるく感じる傾向があります。

それぞれのタイプでよく使用する漢方薬は、
気太りー大柴胡湯(だいさいことう)
血太りー桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
水太りー防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)
混合太りー防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)加味逍遙散(かみしょうようさん)
などがあります。

漢方薬は、やせ薬ではありません。身体を整える役割になります。強い下剤が入ったものもあるので、使用の際は漢方相談員に体質に合った漢方薬を選んでいただくことをお勧めします。

理想体型に近づける!簡単養生法

運動や食事など日々の生活習慣を見直すことが成功の鍵を握ります。
簡単に取り入れやすく、どのタイプの方にも実践していただきたい養生法を紹介します。

●日々10時間!たまに16時間
動いて食べる時間と、休んで食べない時間のメリハリを作りましょう。
睡眠時間に寝る前の時間をプラスして10時間は飲食をせず内臓(五臓六腑)を休ませてください。睡眠時間が7時間であれば寝る前の3時間は何も食べないということです。
寝る前の飲食は、内臓疲労になり代謝が悪くなります。空腹状態で布団に入るのがベストです。
そして、夜ご飯を思い切って抜く日をたまに(月2回とか)作って16時間、内臓(五臓六腑)をリセットして活性化を図りましょう。
無理は禁物です。決して無理はせずに出来る範囲で10時間を意識することから始めてください。

●よく噛む!腹7分目
おいしい物や好きなものは食べましょう。ただし夜ではなく日中に少量を楽しみます。
お腹いっぱいに食べると、隙間が無くなると考えます。
1口30回を目安にゆっくりよく噛んで食べると、腹7分目でお腹いっぱいになると言われています。隙間があると消化が促進され太りにくい身体になります。

●よく寝る!そして朝に体重を計る
食事を制限しても、睡眠時間が少ないと体重に反映されません。
寝ている間に身体のメンテナンスをしていると考えましょう。
前日食べた食事内容と睡眠時間に対して朝の体重がどうなっているかを観察すると、ご自身の身体の傾向がわかってきますよ。

楊貴妃が好んで飲んだハスの葉茶でデトックス

ハスの葉は、「荷葉(カヨウ)」と呼ばれ、乾燥させたものをお茶にして飲まれていました。
日本ではハスの花を蓮華(れんげ)と呼び、仏教と結びつく高貴な花というイメージがありますね。

ハスの葉の効能…清暑利湿・化瘀・止血・醒脾(せいひ)
からだの熱を冷まして湿をとる、血流を良くし、脾(消化吸収)の機能を回復させる

夏のお茶としてもおススメですね。

ハスの葉茶に含まれるフラボノイドが、血液中のコレステロールを減らし、脂肪や老廃物を排出するといわれています。また、ビタミンCやミネラルが多く含まれているため、美容やダイエット時のお茶としても使われています。

世界3大美女の1人である楊貴妃も、好んでハスの葉茶を飲んでいたそうです。



鈴木 養平
鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中

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