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2019.04.25658view

食欲不振に旬の甘みを活かした「春キャベツの白和え」

子供の薬膳〜乳幼児編 Vol.11

穀物の育つ春の食育

二十四節気の「穀雨」を過ぎました。
田畑の穀物に、春の恵みの雨が降り注ぐこの時期に種をまくと、栄養たっぷりに元気に育つと言われています。

「立春」(2月4日)から数えて、88日目に当たる夜を「八十八夜」と言いますが(今年は5月2日)、ここを過ぎると気候が安定することから、田植えやお茶摘みを始める時期として、農作業の目安にされています。
生命力の満ちた新芽を摘むことから、八十八夜に摘んだお茶を飲むと長生きすると考えられているそうです。

食育の一環として、田植えや茶摘み体験を提供してくださるところがあります。
子供向けの田植え体験を調べてみると、5月に田植え、9月に稲刈りが予定されています。
食べるだけではなく、穀物が作られる過程も体験として知ってもらいたいので、もう少し大きくなったら田植え体験もさせたいなと思います。今は泥んこ遊びで夢中なってしまいそうなので、まだ自粛…

田植えは泥んこ遊びになってしまう子供も、お茶摘み体験なら出来るかもしれません。これは5月〜6月にかけて実施しているところが多いようです。我が家も今年はお茶摘み体験に行こうと企画しています。
緑茶には体にこもった熱を冷まし、消化を促す働きがあります。作業後に現地で飲む緑茶は、クールダウンにつながり更に美味しく感じられるでしょう。

大型連休もあり日中の外出が増えると、日光を浴びる機会も多くなります。
さらに、春は肝の気が高ぶり、熱が頭部に上がりやすくなります。
イヤイヤ期などのグズる子供といつも通りに接していても、知らぬ間に母親の気が上がってイライラしたり、のぼせや頭痛などの不調に繋がることがあります。春の養生では、普段よりも心を穏やかに保ち、程よく冷やす食材も取り入れることが大切です。

胃の働きを助けるキャベツの力

「キャベジン」という名前の胃腸薬があるのはご存知でしょうか。
「キャベジン」は、胃粘膜を保護して働きを整えるビタミンUの別名で、キャベツからビタミンUが発見されたことで、その名がついたそうです。

キャベツは、薬膳でも胃の働きを助け、食欲不振や胃もたれなどを解消する野菜として捉えています。
春は脾胃の働きが落ち、疲労倦怠感や気力低下などがあらわれやすい季節でもあります。消化吸収の働きを助ける自然な甘味の食材を摂ることが季節に適した養生方法になります。

今回は、優しい甘味に満ちた旬の春キャベツを、同じく消化を助ける働きのある豆腐で白和えにしたお料理をご紹介します。

春キャベツの白和え

【材料】
キャベツ:1/4個(約150g)
A
豆腐:175g
みそ:20g
甜菜糖:小1.5
醤油:小1/2
塩:ひとつまみ
すりごま(白):適量

【作り方】
①Aをボウルで混ぜます。
*豆腐をくずしながらボウルに入れ、調味料を加え、混ぜます。
②キャベツを千切りにしてフライパンに入れ、少量の水で2分半程蒸し煮します。
③②の水分を切り、①のボウルに入れ和えたら完成です。

【食材メモ】
キャベツ:胃の働きを助け、胃もたれを癒します。食欲を増進させ気力を上げるため、虚弱体質や疲れの改善に適しています。
豆腐:体の余分な熱を取ります。脾の働きを補い、消化を助け、便通を整えます。

冷めると少し尖った味になるので、温かいうちにお召し上がりください。
白和えは卵焼きに混ぜると食べやすくなります。
ほんのり甘いしっとりした卵焼きで、大人でも美味しくいただける一品になります。
半分白和えのまま、半分はもやしと一緒に炒めても美味しいアレンジになります。

市川三弓 - Miyumi Ichikawa
漢方スタイリスト、養生薬膳アドバイザー、ハーバルセラピスト、フードコーディネーター。
一児の母。自身の体調不良をきっかけに漢方・薬膳を学ぶ。肉親の病も薬膳でサポートし克服。飲食店舗での薬膳イベント開催や薬日本堂でのセミナー講師を経て、現在は子供向けの薬膳を日々研鑽中。


◎レシピ協力
『薬日本堂の漢方で体をととのえる穀菜食』(主婦の友社)
『はじめての漢方ライフ 薬膳レシピ&食材べんり帳』(主婦の友社)
◎子供のご飯記録:https://www.instagram.com/ikumeshi2017

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