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公開日:2022.01.01 更新日:2022.01.202522view

冷え症と冷え性~寒邪から身体を守る養生法~

プチ不調は自分でカイゼン Vol.33

症と性の違い!?
言われてみれば・・・?と思った方も多いのでは。

「冷え性」とは、検査では異常がみられないが、身体が冷えている状態のことをいいます。
西洋医学では、疾患名として「冷え性」を認めていないため、「冷え性」という体質として認識しています。
単独では治療対象にはならないものとし、生活指導などで対応するのを基本とします。

東洋医学の場合では「冷え症」といい、きちんとした治療が必要な症状として扱っています。
治未病(ちみびょう)の考えのもと、冷えは身体からの重要なサインととらえ、なぜ冷えが起きているのかを探り、バランスを整えることで改善をはかります。

1文字の違いで、意味は変わってくるのですね。

冷えのサインは様々です。
以下のサインが出ている方は冷え対策が必要ですよ。

□分泌物(鼻水や尿など)がうすく白か透明
□温めると身体が楽
□冬になると腰痛、神経痛などの痛み
□温かいものを好む

また、冷えのタイプも様々です。
あなたはどの冷えタイプですか?

□手足末端冷え性
□全身冷えで低体温
□緊張すると手足が冷える
□冷えのぼせ

どのタイプでも、冬の寒さに対しては、以下の3つのポイントで温活をしていきましょう。

1, 外からの寒邪に対しては「散寒」(さんかん)
2, 体内を温める「温裏」(おんり)
3, 寒さの影響を一番受ける、五臓の腎をいたわる

冷え症で使う漢方薬もタイプによって様々です。
私がよく冷え症の方に使っていた漢方薬を紹介しましょう。

●温経湯(うんけいとう)
体力中等度以下で、手足がほてり、唇がかわくものの次の諸症:
月経不順、月経困難、こしけ(おりもの)、更年期障害、不眠、神経症、湿疹・皮膚炎、足腰の冷え、しもやけ、手あれ(手の湿疹・皮膚炎)

●当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
体力中等度以下で、手足の冷えを感じ、下肢の冷えが強く、下肢又は下腹部が痛くなりやすいものの次の諸症:
冷え症、しもやけ、頭痛、下腹部痛、腰痛、下痢、月経痛

※上記の漢方薬は一例です。専門の相談薬局で体質にあった漢方薬をご利用ください。

寒邪対策!おすすめ温活養生法
●防寒の徹底!
3首(首、手首、足首)は、寒さの影響を受ける場所です。
徹底して冷やさないようにしましょう!
寒さは、下に降りてきます。下半身を温めましょう。
足への刺激は大切!青竹ふみや足指ほぐしは効果的です。

●温裏(おんり)、散寒(さんかん)
シナモン、小茴香(フェンネル)、八角(スターアニス)、丁子(クローブ)、花椒、ヨモギ、などは身体を中から温めます。
1度に大量にとるのは身体に負担をかけますので、「少量を毎日」を心がけましょう。

●黒食材で腎のケア
黒豆、黒米、黒きくらげ、昆布、黒茶(プーアル茶)、しいたけ、わかめ、ひじき、昆布、などを意識して取り入れましょう。

薬酒の力!アルコールは百薬の長!
アルコールは、食欲増進、体を温める、ストレス解消、眠りを助ける、疲労を回復する、働きがあると言われています。
飲み過ぎや暴飲暴食にならない前提で、アルコールを適度に摂ることは、身体に良いことばかりです。
素材の力を十分に引き上げることから、百薬の長と言われていますね。

冷え対策にもなる薬酒を紹介しましょう!
まずは、コンビニで売っている焼酎のミニボトルから始めてみるのもいいですね。
度数は、高い方がおススメです。

素材を入れて、3週間ぐらい漬けたら、お湯割りで飲んでみましょう。
アルコールに弱い方は、料理に活用するのもいいですね。

【散寒】材料
・桂皮3g、烏梅2g、生姜1g、ナツメ1個(4g)、甘草2g、ホワイトリカー200ml(麦焼酎で代用可)、氷砂糖8g
・シナモンスティック2本、みかん3個、ホワイトリカー400ml、氷砂糖40g

【温裏】材料
・高麗人参2g、花椒1g、生姜4g、はちみつ13g、ホワイトリカー200ml(麦焼酎で代用可)

鈴木 養平
鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中

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