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公開日:2021.07.15 更新日:2021.07.15656view

舌の色でわかること

舌は口ほどに物を言う ~舌診の話 Vol.8

よく観るとちがう、舌の色
“舌の色”には「舌本体の色」と「苔の色」があることを『舌の観察ポイント(舌は口ほどに物を言う vol.2)』にてお伝えしましたが、今回は舌本体の色についての話です。

舌は血管が多い部位ですのでおおよそ赤く見えますが、よく観ると淡い赤、濃い赤、白っぽいなどの違いがあります。

イラスト中央、淡い赤が健康的な色です。左は白っぽい舌、右は濃い赤です。

白は虚弱・冷え、赤は熱
では、色の違いは身体のどのような状態をあらわしているのでしょう。

イラスト中央の健康的な色である淡い赤を基準とすると、
白っぽい色の舌は虚弱であること、または冷えが体内にあること、あるいはその両方あることを示します。
そして、濃い赤の舌は、体内に熱がこもっていることを示します。

「冷え」というのは、必ずしも寒がりであることと同じではありません。
体感として冷えを感じていなくても、体内には冷えがあるということです。
同様に、暑がりの自覚がなくても、舌の色が濃い赤であれば体内に熱がこもっています。

舌は自分では気づいていない体質や体調の変化などを教えてくれるのです。

舌の色を観察するコツ
●舌診は明るいところで
舌の色を診るには自然光が適しています。
室内では照明によって色の見え方が変わりますので、できるだけ明るい照明の下で観察しましょう。

●舌を診る時間は4~5秒程が目安
長い時間舌を出していると血流が悪くなって舌の色が青紫色に変わってきてしまいます。
時間にして4,5秒、あるいは舌がサーッと涼しく感じたら一旦舌を戻して、少し時間を置いてからまた観察するようにするとよいでしょう。

●いろいろな舌を数多く診る
舌診の観察項目の中で、もっともわかりにくいと生徒さんから言われるのが舌本体の色です。
自分の舌だけを診ていると比較対象がなくわかりにくいかもしれませんので、出来るようでしたら家族や友人の舌と見比べてみてください。
いろいろな人の舌を観ることで色の違いもわかるようになってきます。

舌の色は食後や運動後には赤みが濃くなるなど、活動によって微妙に変化しますので、起床時に観察するのがおすすめです。
舌が教えてくれる身体からのサインを日々読み取り、健康の維持や回復に役立てていきましょう。




飯田 勝恵 - Katsue Iida[薬剤師・薬日本堂漢方スクール講師]
静岡県立大学薬学部卒業。1998年薬日本堂入社。約10年間の臨床と店長を経験。店舗運営や相談員教育などに携わり、その後「自然・人・社会に役立つ漢方の考えをより多くの人に伝えたい」と講師として活動。薬だけではない漢方の思想や理論に惹かれ、気功や太極拳、瞑想なども生活に取り入れながら漢方・養生を実践している。

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