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公開日:2023.01.25 更新日:2023.05.012080view

冬こそ大切!肌のエイジングケア

冬こそ大切!肌のエイジングケア

肌の大敵、冬の寒さと乾燥
「冷えは万病のもと」と言いますが、冬の寒さと乾いた空気が肌にとっての大敵であること、ご存知でしょうか?
特に冬の寒さは生命力の貯蔵を担っている五臓の「腎」を傷つけやすく、老化でもみられる次のような症状があらわれます。

□足腰のだるさ
□トイレが近い
□肌がくすんで顔色が暗くなる
□肌のたるみ
□抜け毛や白髪など髪の不調

前回のコラム「正月太り」(漢方で応援vol.9)でも紹介した通り、冬の寒さで身体はちぢこまり、血行が悪くなります。
手足など末端の冷えを感じ、しもやけやあかぎれ、爪割れなどが気になる方もいらっしゃるでしょう。
栄養と元気を肌に届けにくくなり、肌がたるんで目もとが落ちくぼみ、ほうれい線が目立つようになります。
必要以上に年齢を感じさせてしまうので、エイジングケアが必要です。

さらに冬は、冷たく乾いた空気が肌の潤いを奪います。
新鮮な果物を放置すると表面が乾燥してシワシワになるように、潤いを失った肌には細かなシワがあらわれ、ひどいと粉をふいて痒みも生じます。

目元や口元、首でシワが目立ってくると、こちらも年齢を感じさせてしまいます。
手の甲や足のすねの乾燥など、様々な部位にも目を向けて、潤いを補いエイジングケアをしましょう。

肌は内側と外側の両面から磨く
肌のエイジングケアをする時に、ぜひ内側と外側、両面から磨くことを意識してください。
内側からは、潤いを補い血行を良くする食材を摂ることでケアしましょう。

①赤色、黒色食材で血を補う
くこの実やなつめ、レバーや赤身の肉などは漢方で考える栄養と潤いの液体「血(けつ)」を補います。黒豆や黒ゴマ、ひじきなどもおすすめです。

②白い食材で潤いを補う
皮膚を管理する五臓の「肺」は白い色を好みます。豆乳や豆腐、白菜、白ゴマ、白キクラゲなどがおすすめです。

③五臓の「腎」を助ける食材を摂る
冷えが気になる時にシナモンや山椒、クルミや栗は腎を温めてくれます。エビやカキ、羊肉、山芋は腎を補い、肌の健康を保つのにも役立ちます。

暖房が入って乾燥する職場、からっ風が吹く外出からの帰宅時など、お茶で温めながら潤しましょう。
赤黒素材を用いて手軽に作れる和漢茶をご紹介します。

<材料> ティーポット(500cc)1杯分
紅茶 小さじ1
炒り黒豆 5~6粒
くこの実 小さじ1
ローズレッド 小さじ1

ローズレッドは見た目も香りもよく、温めて血行を良くするのでおすすめ。
冷えが気になる方は、シナモンパウダーを少量加えてもよいでしょう。

外側から潤して持ち上げる
朝晩のスキンケアが大切なのは言うまでもありません。保湿力の高いローションで潤いを外から補いましょう。
手にとったローションは、まず面積の大きい頬に当てると思いますが、その先は下から上に持ち上げるようにあご、頬、目元、おでこ、生え際へと浸透させていくとよいでしょう。
「下から上へ」がエイジングケアの合言葉です。

生薬というと内服の漢方薬を思い浮かべますが、歴史の中で和漢植物は外用としても活用されてきました。
ヨモギやトウキ、センキュウ、チンピは薬湯として古くから愛用されていますし、ドクダミやハトムギはローションで有名です。シコンやウコンは軟膏にも使われています。
スキンケアのアイテムに和漢植物の力をプラスするのも、ひとつの方法です。

薬日本堂ではお客様の肌悩みに合わせて、内側と外側、両面からのアドバイスを行っています。
肌のエイジングケアにおすすめのアイテムもあるので、お気軽にご相談ください。
オンライン漢方相談の詳細はこちら

齋藤 友香理
齋藤 友香理 - Yukari Saito[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年北海道生まれ。東京理科大学薬学部卒業後、薬日本堂入社。10年以上臨床を経験し、平成20年4月までニホンドウ漢方ブティック青山で店長を務めていた。多くの女性と悩みを共有した実績を持つ。講師となった現在、薬日本堂漢方スクールで教壇に立つかたわら社員教育にも携わり、「養生を指導できる人材」の育成に励んでいる。分かりやすい解説と気さくな人柄で、幅広い年齢層から支持されている。

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