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公開日:2023.02.01 更新日:2024.01.105293view

のどの痛み!イガイガ!の漢方養生

プチ不調は自分でカイゼン Vol.46

五臓の肺を整える!
かぜやインフルエンザ、またはコロナに感染した場合、のどの痛みが強く出るタイプ、寒気が出るタイプ、気だるさや食欲にくるタイプなど症状は様々です。
今回は、のどの痛みが強く出るタイプの対処法を解説していきます。


漢方では、風熱邪(ふうねつじゃ)が鼻や口から侵入し、五臓の肺の機能が低下することで、のどの腫れや痛み、発熱、鼻水が黄色く粘るなどの症状が現れると考えます。
やはりマスクは、とてもいい予防法ですね。

のどの痛みで使う、代表的な漢方薬を紹介します。
炎症がひどくなる前に服用するのがコツです。
のどが痛くなりやすい方は、ご家庭の常備薬として準備しておくのもいいですね。

【桔梗湯】(ききょうとう)
効能効果:体力に関わらず使用でき、のどがはれて痛み、ときにせきがでるものの次の諸症:
扁桃炎、扁桃周囲炎

【銀翹解毒散】(ぎんぎょうげどくさん)
効能効果:かぜによる咽の痛み・せき・口(咽)の渇き・頭痛

※ここで紹介した漢方薬は、あくまでも代表的なものなので参考してください。実際利用する場合はきちんと相談してくださいね。

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乾燥が強いこの時期は、特に肺に負担をかけるので日々のケアが必要です。
ポイントは、白食材、鼻のケアです。

のどの調子を整える養生法

●鼻呼吸を意識しましょう!
大気中には、花粉、ハウスダスト、ウイルス、細菌などが含まれます。
程度こそありますが、これを鼻で呼吸することで、異物の侵入を防いでくれています。
それに比べ口呼吸では、のどが炎症しやすくなる傾向があります。

≪ゆっくり鼻で呼吸を3回行ってください。≫

その時に舌は、上あごについてますか?下あごについてますか?
上あごについているのが正解です!
下あごについている方は、口呼吸の傾向があるかもしれません。
マスク生活により、息が苦しく口呼吸になりがちです。意識して鼻呼吸を心がけましょう。

●大根飴でのどケア
白食材の大根は、肺の熱を鎮めるので、のどや鼻の炎症にオススメです。

【大根飴の作り方】
大根を1~2cmくらいの角切りにし深めの保存容器に入れ、大根が隠れるまでハチミツを入れます。容器を冷蔵庫で一晩ほど寝かせると大根汁とハチミツのドリンクが出来上がります。
それを、朝晩におちょこ1杯ずつ飲みます。

●緑茶うがい
お茶に含まれるカテキンには抗菌作用などの特性があります。
カゼやウイルスなど感染症の予防になりますね。
うがい用のお茶は、2煎目でも大丈夫です。ティーバッグでもOKです。
熱湯を注ぎ、ほどよい温度に冷ましてからうがいをしましょう。

また、鼻うがいもおススメです。
今では、簡単に始められるキットが売っています。花粉、ハウスダスト、ウイルス、細菌を流しだすので是非お試しください。

バンランコン(板藍根)でのどケア対策
バンランコンは、かぜ対策、のどケア対策におススメです。今では、バンランコンの飴や顆粒が多く出回っています。

基源:アブラナ科のホソバタイセイの根。
薬効:清熱・涼血・解毒
西洋医学的には解熱・抗炎症・抗菌・抗ウイルス作用

カゼや流行性感冒(インフルエンザ)、肺炎、顔面の発赤・腫れ、口内炎、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、など様々な感染症や炎症に、予防として用いることができます。

乾燥した刻みを薄く煎じてうがいに使ってもいいですし、お茶のように飲んでもいいですね。
顆粒になった板藍根を飲んでから外出をしたり、板藍根入りの飴をなめて予防するのもおススメです。

マスクは当たり前になりましたが、さらに、うがい・手洗い・バンランコンを心がけましょう!

動画でも!「喉の痛み・イガイガにおすすめの漢方薬と自分でできる対処法」


鈴木 養平
鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中

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