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2016.09.01512view
気陰を補い夏疲れを癒す【山芋とたまねぎのポテトサラダ】

薬膳常備菜Vol.4

夏の訪れが遅かった今年は、9月に入ってからも暑い日が続くという予報。例年なら残暑がおさまってくる9月ですが、油断は禁物!しっかり養生して、暑さに負けない体を維持したいですね。現代医学的にみると、夏バテの原因は、発汗による水分不足や不眠による自律神経の乱れ、そして食欲不振による栄養の偏りなど。水分補給や安眠対策を心がけ、厳しい夏を乗り切ってきた方も多いでしょう。
それでは、漢方養生的に夏バテを考えるとどうなるのでしょう。この時期、多くの人が陥りやすいのが「気陰両虚」の状態です。夏は、暑さのため、毎日たくさん汗をかきます。夏枯れした体内は、体の液体である陰液(血と津液)が消耗し、口渇、便秘、不眠といったお悩みが出やすい状態に。さらに、暑さによる疲れや、湿気による脾の低下によって生命活動に欠かせない気も消耗。放っておけば、病気に対する抵抗力が低下し、秋にかぜをひきやすくなったり、肌の乾燥に悩まされたりする恐れがあるので要注意です。

気陰を補い、脾を助ける「山芋」

この時期に必要なのは、不足しがちな気と陰をしっかり補うこと! 頼れる食材は、漢方生薬では「山薬(さんやく)」と呼ばれる「山芋」です。
山芋は、気を補う「補気類」の食材。数ある補気類の中でも特筆すべきは、気と陰(液)の両方を補う力があることです。夏バテの体に不足している2つの要素を同時に補えるのは、山芋ならではの力! だから、乾燥してパワーダウンした今の体には特におすすめというわけです。さらに、山芋は、消化に関わる脾、体のバリア機能につながる肺、老化に関わりのある腎の3つを強化してくれるという頼もしい特徴も。おなかが弱く下痢しやすい人、空咳の出る人、加齢による頻尿やほてりの症状のケアにも役立ちます。

今回ご紹介する「山芋とたまねぎのポテトサラダ」は、ジャガイモでおなじみの定番サラダを山芋に代えた常備菜。気を補う山芋と、気の巡りを助けるたまねぎの組み合わせは、「補って巡らす」黄金コンビで、シンプルながら実に理にかなった一品です。
作っておけば、サラダのトッピングやサンドイッチ、肉料理の付け合わせなどに大活躍! パワフルな薬膳食材「山芋」の新しい食べ方として、ぜひお試しください。

【材料】(つくりやすい分量)
山芋…300g
紫たまねぎ…1/2個
A
オリーブオイル…大さじ1
白ワインビネガー…大さじ1弱
塩・こしょう…少々
くるみ…10g

【つくり方】
①山芋は皮をむき、3cm角くらいに切る。紫たまねぎは皮をむき、繊維に逆らってスライスする。
②鍋に湯を沸騰させて山芋を入れ、竹串がスーッと通るまでゆでる。
③ゆであがったらざるにとり、水気を切ったら再度鍋に戻し、火にかけて転がし水気を飛ばす。
④ボウルに③、たまねぎ、混ぜ合わせたAを入れて和える。最後に砕いたくるみをのせる。冷蔵で2日保存可能。

【薬膳食材メモ】
山芋:気を補い、脾胃の虚弱を助ける。食欲不振、おなかの脹り、下痢、泥状便に。肺気を補い、咳を止める。腎の衰えによる頻尿などにも。
たまねぎ:気の巡りを促し、消化を助ける。食欲不振、下痢、吐き気、げっぷ、胃もたれなどに。
くるみ:陽気を補い、冷え、むくみ、喘息などに。冷房による冷えを抱えている人も多い夏に、組み合わせたい食材。

※カリカリに焼いたバゲットに、ポテトサラダ、ハム、オクラ、ゆで卵など好みの具材をのせてオープンサンドに。

岡央知子 - Tomoko Okao
漢方養生指導士(漢方上級スタイリスト)、国際中医師、国際薬膳師。美容・健康をテーマに美容・健康エディターとして仕事をする中で東洋医学に関心をもち、漢方、中医学、薬膳を学ぶ。雑誌やラジオ、イベントなどを通じて、美容と健康のための薬膳や養生についての啓発活動を行う。著書に『美★薬膳』(主婦と生活社)がある。
現在「食べて学べる月イチ薬膳教室@TUMUGU東京青山」開催中。詳細は「TUMUGU東京青山」で検索を!「FYTTE Web」にて「不調知らずの体になる! 季節の薬膳レシピ」連載中。
◎薬膳教室:「TUMUGU東京青山」http://www.tumugu-aoyama.jp/
◎HP:「薬膳ノート」http://www.yakuzennote.com
◎ブログ「Eat & Run! 岡央 知子の美・薬膳な日々」http://ameblo.jp/yakuzen-navi/

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