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2016.10.011235view
バリア機能の要、肌に潤いを与える【れんこんとクコの実のきんぴら】

薬膳常備菜Vol.5

台風続きだった9月が終わり10月へ。スポーツに、行楽にと、すがすがしい秋空の下、外出の機会が多くなるのではないでしょうか。
気温も湿度も過ごしやすい時期ですが、漢方養生の世界では、秋は乾燥の季節。長雨が続き、前半はじめじめと湿気が多かった今年は、10月以降の急激な乾燥に体がなかなかついていけないかもしれません。「そういえば肌がカサカサする」「このところお通じがイマイチ」とう人は要注意。これらは、体が乾燥注意報を発しているサインです。
漢方では、内臓やそれにつながる体の機能を五臓六腑に分けて考えます。外界からのバリアとなる皮膚、粘膜の機能は五臓の肺、お通じをコントロールする腸の機能は六腑の大腸に属するもの。肺と大腸はお互いに関連しあっており、どちらも「潤いを好み、乾燥を嫌う」という共通の特徴があります。この時期の肌のカサつきやお通じの不調は、秋の乾燥によって体内が潤い不足になった証拠。今のうちにきちんとケアしないと、肌トラブルの原因になるだけでなく、かぜやインフルエンザにかかりやすくなるかもしれません。

ごま油との組み合わせでさらに潤いアップ

肌や粘膜を潤すのにおすすめの食材、それは「れんこん」です。薬膳では、れんこんは炎症を抑えて出血を止め、潤いを与える食材と考えられています。体の潤い物質である津液を補ってくれるから、肌の保湿には特に効果的。まさに、美肌食材なのです。今回は、そんなれんこんを主役に、肌と腸を乾燥から守る「きんぴら」をつくってみました。
れんこんに合わせるのは、にんじんとクコの実。2つの赤い食材には「血」を補う力があるので、「血余(けつよ:髪は血の余り。豊な髪は血の充実で決まる)」と呼ばれる髪のパサつきもケアできます。さらに、松の実、白ごまは、肌と大腸に潤いを与え、便通改善に役立つ食材。ごま油で炒めることで、さらに潤す効果が高まり、乾燥便秘の解消が期待できるでしょう。
家庭料理の定番「きんぴら」が、少しの工夫で薬膳に。健康にもいいし、「何かもう一品…」というとき、助かりますよ!

【材料】(つくりやすい分量)
れんこん…200g
にんじん…150g
クコの実…15g
松の実(炒ったもの)…20g
白炒りごま…適量
ごま油…大さじ1
三温糖…大さじ1強
酒…大さじ2
薄口しょうゆ…大さじ1+1/2

【つくり方】
①れんこんは皮をむいて縦半分に切り、薄切りに。薄い酢水(分量外)につけてアクを抜く。にんじんは皮をむいて食べやすい大きさの薄切りに。クコの実は水に浸して戻す。
②フライパンにごま油をしき、中火でれんこんとにんじんを炒める。油がまわってしんなりしてきたら三温糖、酒を加え、弱火にして火を通す。薄口しょうゆを加えてひと混ぜしたら、クコの実、松の実を加え、最後に白ごまをふる。
冷蔵で2~3日保存可能。

【薬膳食材メモ】
れんこん:血の熱をとり、潤いを与える。胃の働きを助け、肌に潤いを補う。各種出血、下痢にも。
にんじん:血を補う。特に目の乾燥、かすみ、視力低下に。咳、脾の虚弱による食欲不振、下痢にも。
クコの実:肝腎虚弱による精血陰を補う。足腰の衰え、めまい、白髪、眼精疲労、視力低下などに。乾燥による咳にも。
松の実: 肺、大腸に潤いを与える。乾燥による咳、便秘に。
白ごま:皮膚、大腸の乾燥に。腸を潤して健康なお通じの助けに。

レタスと合わせてサラダに。味がついているのでドレッシング不要。軽く塩コショウし、しそ油で和えただけでおいしい!

岡央知子 - Tomoko Okao
漢方養生指導士(漢方上級スタイリスト)、国際中医師、国際薬膳師。美容・健康をテーマに美容・健康エディターとして仕事をする中で東洋医学に関心をもち、漢方、中医学、薬膳を学ぶ。雑誌やラジオ、イベントなどを通じて、美容と健康のための薬膳や養生についての啓発活動を行う。著書に『美★薬膳』(主婦と生活社)がある。
現在「食べて学べる月イチ薬膳教室@TUMUGU東京青山」開催中。詳細は「TUMUGU東京青山」で検索を!「FYTTE Web」にて「不調知らずの体になる! 季節の薬膳レシピ」連載中。
◎薬膳教室:「TUMUGU東京青山」http://www.tumugu-aoyama.jp/
◎HP:「薬膳ノート」http://www.yakuzennote.com
◎ブログ「Eat & Run! 岡央 知子の美・薬膳な日々」http://ameblo.jp/yakuzen-navi/

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