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2016.03.012002view
『病家須知』~食後に眠くなる人は足の裏に答えがあります。

古典DE養生 第10巻

養生の「養」という字を漢和辞典で引いてみましょう。
「養」の部首は何だと思いますか?

答えは「食」です。
「養」は「食事をすすめる」の意味をもっており、そこから「やしなう」という意味が生まれてきました。

どの養生書も「食養生」について多く書かれているのは、食べることが身体を養うことにつながる、一番手軽で効果のある方法であったからだと思います。

江戸時代後期、町医者の平野重誠によって記された「病家須知」(病人のいる家では知っておくべきことという意味)には、看護と養生の観点から「食」について以下のような記述があります。

《食後に自分で行なう按摩》
いつも飲食した後に、必ず座って、まず口を開き、腹の中の気を数回吐いて口を閉じ、それから両手の平をすり合わせて温め、額から両ほほまでと左右のまぶたを、数回ごく軽く撫でる。その次に両手を並べて左右の胸脇から下腹に至るまでそろそろと十数回撫でさする。これは顔面を撫でるときよりも少し力を入れる。その後で両手の親指を使って足の裏の土踏まずにある湧泉(ゆうせん)のツボを力を入れて撫でさすること、左右それぞれ五十~七十回でやめる。

この方法は、飲食後に胸が張り、つかえたり、腹の気がとどこおる感じがしたり、あるいは身体が重くなり、眠気を催す者に、何ヶ月も何年も続けると、薬にまさる効果が出ることがある。

書いてある通りに一度実践してみましょう!
消化吸収のお手伝いをしているような気持ちになり、いつもより消化が良いように感じましたよ。

また、食材についても多く記されています。
その中から、4つの食材をピックアップしてみました。江戸時代の町医者になった気持ちで、番号に何が入るか考えてみましょう!

○小豆をむくみや尿閉のばあいの養生食にするときは、煮汁を除くと効果が少なくなってしまう。むくみがある者などには、( ① )を一切禁止して、小豆だけを煮て、その汁を飲み、かすを食べ、他の穀物や肉、美食の類をまったく食べなければたいていのむくみは必ず治る。

○ぶどう、なし、りんごの類は、熱のある病人が好めば、食べやすく工夫して与える。決して害になることはない。その中で( ② )はもっともよい。

○( ③ )は、まったく禁ずる必要はない。胃弱の者や胸のつかえ、溜飲がある者は、とくに食べるとよい。吐き気やむかつきにもっとも効果がある。
※溜飲・・胃酸があがる

○( ④ )も一切の病人に用いてよいものである。煮たものがもっともよい。生もまたわるくはない。消化の具合を助けるのに非常に効果がある。

『病家須知 第二巻』「食べ物の効能と害毒について」より抜粋


まさに、現代でも役に立つ、知恵袋ですね。

ただ、あまり神経質にならず、旬のものを、おいしく・楽しく・良く噛んで食べる!
これが、一番の健康法ですよ。



答え ①塩 ②ぶどう ③しょうが ④だいこん

鈴木 養平 - Youhei Suzuki
[ 薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]
1969年宮城県生まれ。東北薬科大学卒業薬学部卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中。薬日本堂漢方スクール:http://www.kampo-school.com/

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