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2015.05.01239view
血の巡りで不眠対策、良質な眠りがこころとからだを修復する 

女性にやさしい漢方コラム(12)

寝付きが悪い、睡眠中よく目が覚める、夢をたくさん見る、焦っている夢を見るなど、不眠にはいろんなタイプがあり、多くの方が悩んでいる不調です。今回は不眠の原因をご紹介しながら、快適な睡眠を得られる養生法をご紹介します。

私の実家がある九州では、冬になると沢山のスポーツチームがキャンプの遠征にきます。この時期、プロの選手たちはシーズン中に酷使した身体をメンテナンスし、次に向けて体力や体調を整えていきます。シーズンとシーズンオフのサイクルを上手に活かすことで、彼らは身体のバランスを上手にとり、試合で結果をだすことができるのです。活動と休養というオンとオフの切り替えが質の良い睡眠のポイントになります。

活動した後のメンテナンスを自然に行ってくれている身体。知れば知るほどその神秘的な精密さ緻密さに感動します。日中活動することで身体に熱が生まれ、日没後はその熱がクールダウンし始めます。その熱を冷ますための冷却水の役割を果たすのが「血」という陰のエネルギー。血の十分な働きによりリラックスできると、深い眠りがおとずれ、熟睡している間に次の日に向けて調整しているのです。血が不足すると、クールダウンできず、活動スイッチをオフできません。夜寝ようと思ってもなかなか寝付けず、頭が働き続けて、眠りが浅く夢をたくさんみるのです。この状態が続くと身体の機能が故障しやすくなり、やがては病気に繋がっていきます。血は年齢とともに少しずつ減少していきますので、補っていくことで不眠の解消にもなります。無理なダイエットは睡眠にも月経にも悪影響を与えますので、ダイエット中の方は、良い睡眠のためにも食事内容に気をくばりましょう。

主食を抜かずに、豆類、旬の野菜、海藻、肉、魚、発酵食品をバランスよく摂ります。胃腸の弱い方は玄米を分付きに、大豆は納豆や味噌などの発酵食品として消化しやすい状態で摂るようにしてくださいね。赤身の肉も血を作り出しますが、消化に負担がかかりやすい食品。韓国焼き肉方式のように、消化を助ける発酵食品のキムチや味噌を肉と野菜に包んで食べるのがゴールデンバランスです。肉:野菜:海藻=1:2:1の割合で摂ると消化しやすくなり、効率的に血を作ってくれます。ただ、栄養価の高いものを沢山食べても、消化と吸収が上手くできなくては血が不足しがちに。消化力を考えながら食事を摂ることも快眠の秘訣なのです。

今回で『女性にやさしい漢方コラム』は最終回。皆さん1年間お付き合いいただき本当にありがとうございました。ひきつづき、心と身体にやさしい漢方ライフを是非実践しましょう!

天野 賀恵子 - Amano Kaeko
[ 薬日本堂漢方スクール講師、国際中医師・国際中医薬膳師・漢方スタイリスト ]
富山大学経済学部卒業後、化粧品メーカー、語学学校、サロン経営の仕事を経て、北京中医薬大学日本校で国際中医薬膳師、上海中医薬大学日本校で国際中医師のライセンスを取得。東洋医学と西洋医学を折衷させた病院で、食事、運動、精神ケアなどの健康指導に従事。当校にて漢方養生指導士養成講座、ワンデイセミナー「からだ巡らせ漢方ヨガ」などで活躍中。

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