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2014.09.011140view
胃腸虚弱さんの「胃バテ」防止!夏から秋への過ごしかた

女性にやさしい漢方コラム(4)

胃腸が弱い体質の私は、むかし夏の食欲低下をいいことに、そうめんとスイカが主食のような生活をしていたことがあります。2キロ前後体重が減り「ダイエットにちょうどいい」と軽く考え、不摂生を何年か繰り返していたら、秋になるとアトピーが悪化し、冬は冷えや生理痛がひどくなり、風邪を引いて寝込む事が多くなり、夏の養生を怠った結果だと反省しました。
最近では、夏バテならぬ「胃バテ」という言葉も聞かれるように、この胃バテをほっておくと、秋や冬に付けが回ってくるのです。

漢方では「冬病夏治(とうびょうかじ)」という言葉があり、秋冬に病がでるものは、夏の養生で治すことを言います。それくらい夏の過し方は秋や冬に影響するのです。季節の変わり目に体調を崩しやすい、花粉症や皮膚アレルギー、冷え、風邪を引きやすいなどの症状がある方は、夏の食生活による胃腸の機能低下が原因かもしれません。秋にむけてすぐできる養生方法をご紹介しますので、実践してみましょう。

五臓のなかの「脾」は、食べたものを消化吸収して、気血水のエネルギーを作り出す大事な臓腑です。脾は湿気を嫌うので、梅雨や夏などの多湿な季節になると機能が低下し、食欲不振になりやすく、冷たい物の摂り過ぎは脾の働きを弱めます。また脾は食べ物の消化吸収と呼吸から「気」を作ります。かつて気は「氣」という漢字が使われていました。日本人は昔から米を食べる事で「気」を作り出していたことがこの字からわかります。

脾を丈夫にするポイントの一つに、お米(主食)をしっかり食べることがあります。私は脾の調子を考え、その日の湿度に合わせて家庭用精米機で分づきを変えています。湿気の多い日は消化にいい7分づき、湿気の無い晴れた日は、消化力が上がるので玄米に近い3分づきにしています。全く食欲がない朝には、食事を抜くのではなく、お粥を食べるようにしています。そうするとその日一日のエネルギーが充電できるように感じます。日本と同じ高温多湿の東南アジアでは朝にお粥を食べる習慣がありますね。朝食を抜きがちな方は朝粥生活を始めてみましょう。

そして精米して出た糠は、ぬか漬けに利用します。私たち日本人は植物性の発酵食品を上手に食事に取り入れてきました。湿度の多い地域ならではの智恵の一つで、脾の機能を上げる大きな効果があります。納豆や味噌も同様の効果があります。アトピー性皮膚炎や花粉症、喘息などのアレルギー疾患、冬場の冷えや気管支トラブルは脾をケアすることで面白いくらい変わってきます。消化吸収の働きをもつ脾を大切にし、免疫力を上げ、やる気や積極性、チャレンジ精神につながる「気」を育て、秋トラブルに負けない体を目指しましょう。

天野 賀恵子 - Amano Kaeko
[ 薬日本堂漢方スクール講師、国際中医師・国際中医薬膳師・漢方スタイリスト ]
富山大学経済学部卒業後、化粧品メーカー、語学学校、サロン経営の仕事を経て、北京中医薬大学日本校で国際中医薬膳師、上海中医薬大学日本校で国際中医師のライセンスを取得。東洋医学と西洋医学を折衷させた病院で、食事、運動、精神ケアなどの健康指導に従事。当校にて漢方養生指導士養成講座、ワンデイセミナー「からだ巡らせ漢方ヨガ」などで活躍中。

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