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公開日:2026.02.14 更新日:2026.02.1428view

早めに始める鼻ケア~「衛気」を高めて春を健やかに過ごすコツ

漢方であなたを応援vol.48「早めの鼻ケア」

春の鼻ケアで身体を守る
立春を過ぎ、暦の上では春を迎えました。この季節になると「鼻がムズムズする」「くしゃみが止まらない」といった悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。

漢方の視点では、鼻は呼吸を担う五臓の「肺」と深くつながっていると考えられています。鼻は単ににおいを嗅ぐだけでなく、外から入ってくる花粉、ほこり、黄砂、ウイルスなどが体内に侵入しないよう食い止める「最前線の防波堤」という重要な役割を担っています。
本格的な春を迎える前に、今から知っておきたい「鼻ケア」のポイントをご紹介します。

なぜ「早め」の対策が必要なの?体を守るバリア「衛気(えき)」とは?
2月は、スギ花粉の飛散が本格的に始まる時期です。中旬から飛び始め、下旬には飛散量が急増してピークへと向かいます。さらに、この時期は「三寒四温」と言われるように、1日の中でも寒暖差が激しく、自律神経が乱れやすい季節でもあります。

体が気温の変化についていけず、抵抗力が弱まると、鼻の粘膜も敏感になりがち。症状がひどくなってから対処するのではなく、本格的に花粉が舞う前の「今」から鼻と喉のバリア機能を整えておくことが、つらい季節を楽に過ごす秘訣なのです。

漢方には、私たちの体の表面を覆い、外敵の侵入を防ぐバリアのようなエネルギーを「衛気(えき)」と呼ぶ考え方があります。衛気が充実していると、花粉やウイルスを跳ね返す力が強くなりますが、これが不足すると鼻水や鼻づまりといったアレルギー症状が出やすくなります。
この衛気を高めるために、日常生活で取り入れやすい具体的なケアを実践してみましょう。

鼻のバリア機能を助ける3つのケア
滝のような鼻水や、顔が熱っぽくなるほどの鼻づまりは本当につらいものです。物理的に外敵を防ぎ、粘膜の状態を整えましょう。

■鼻うがい(鼻洗浄)
「痛そう」というイメージがあるかもしれませんが、市販の専用器具や洗浄液を使えば、痛みを感じることなく鼻の奥までスッキリ洗い流せます。粘膜に付着した花粉や雑菌を取り除くのに非常に効果的です。

■鼻腔へのワセリン塗布
綿棒などで鼻の入り口に薄くワセリンを塗っておくと、花粉が粘膜に直接付着するのを物理的に防ぐフィルターの役割を果たしてくれます。乾燥対策にもおすすめです。

■蒸しタオルで血行促進
ミントティーやシソの葉茶を飲んでから、温めた濡れタオルを鼻の付け根あたりに当ててみてください。温かい蒸気が鼻の粘膜の血行を良くし、頑固な鼻づまりを和らげてくれます。

鼻とつながる「喉」の乾燥を防ぐ
鼻と喉はつながっているため、喉のコンディションを整えることも鼻ケアの一環です。

■喉をいたわる「うがい」のコツ
お茶の出がらしや、少量の塩を溶かしたぬるま湯でのうがいは、炎症を抑えるのに役立ちます。

■はちみつの殺菌・保湿力
スプーン1杯のはちみつを、喉にゆっくり広げるように舐めると、高い殺菌効果と保湿が期待できます。

■「こまめな」水分補給
一度にたくさん飲むのではなく、少量ずつこまめに飲むのがポイント。喉の粘膜をつねに湿らせておくことで、ウイルスや花粉の付着を防げます。

春は新しいことが始まるワクワクする季節。鼻の不快感に悩まされることなく、清々しい気持ちで春を楽しむために、まずは「マスク・うがい・保湿」という基本のケアから見直してみませんか?
日々の小さな積み重ねが、あなたの「衛気」を高め、健やかな毎日を支えてくれます。早めの準備で、穏やかな春を迎えましょう。

齋藤 友香理
齋藤 友香理 - Yukari Saito[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年北海道生まれ。東京理科大学薬学部卒業後、薬日本堂入社。10年以上臨床を経験し、平成20年4月までニホンドウ漢方ブティック青山で店長を務めていた。多くの女性と悩みを共有した実績を持つ。講師となった現在、薬日本堂漢方スクールで教壇に立つかたわら社員教育にも携わり、「養生を指導できる人材」の育成に励んでいる。分かりやすい解説と気さくな人柄で、幅広い年齢層から支持されている。

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