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公開日:2025.08.01 更新日:2025.08.01185view

暑い時期に足がつりやすくなりませんか!?

プチ不調は自分でカイゼン Vol.76

夜間の恐怖!激痛の原因は?
夜寝ていると、突然襲ってくる、足のつり!私は朝方に大きく伸びをすると危うくなることがシバシバあります。特に暑い季節に足がつりやすい方は多いのでは?
なぜ足がつりやすくなるのか?一般的には以下のような原因が考えられます。



一番の要因は、発汗による脱水、ミネラル不足によるものです。
軽い熱中症予備軍ととらえて、こまめな水分補給、エアコンの有効活用等の対策が必要ですね。
さらに考えられるのは、
・加齢や運動不足による筋肉量の低下
・激しい運動による筋肉疲労
・エアコンによる血行不良からの足冷え
などです。

一方、漢方では足がつりやすい症状を、血(けつ)の不足と考えます。
この状態を「血虚」(けっきょ)といいます。血を補うことが対策になりますね。

効能効果にこむら返り(足のつり)と書かれている漢方薬を紹介します。

●芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
効能効果:体力に関わらず使用でき、筋肉の急激なけいれんを伴う痛みのあるものの次の諸症:
こむらがえり、筋肉のけいれん、腹痛、腰痛

芍薬(シャクヤク)には、筋肉の緊張を和らげ、痛みを鎮める作用があり、甘草(カンゾウ)には、芍薬の作用を助け炎症を抑える働きがあります。

こむら返り対策!簡単養生法

●こまめな水分補給
目安は、トイレに行く回数です!その目安はトイレに行く回数です。
通常1日に何回トイレに行くのかを意識してください。発汗が多いわりに摂取する水分が少ないとトイレの回数は少なくなるので、通常と同じ回数をキープするように水分をとりましょう。
塩分対策として、朝の具だくさん味噌汁もおススメです。

●ツボマッサージ
承山(しょうざん)のツボがおススメです。
ふくらはぎの中央、アキレス腱の上あたりにあるツボです。つま先立ちをした時にできるふくらはぎのへこみのところです。こむら返り以外にも、足の痛みやむくみ、腰痛などにも良いとされています。

●足を冷やしすぎない
お風呂はシャワーではなく湯船に入りしっかり温めることを意識しましょう。
そして、素足にならない、寝る時は長ズボンを着用する、レッグウォーマーをするなど、足を冷やしすぎない工夫は大切です。

黒ゴマで滋養強壮、潤い対策
黒ゴマには、補益精血(ほえきせいけつ)潤燥滑腸(じゅんそうかつちょう)の働きがあり、身体を潤し、視力減退や白髪、足腰のだるさ、めまい、便秘などに良いとされています。

身体を支える土台作りにはおススメの食材ですね。
この時期から秋の簡素言う対策にも活用できます。

成分としては、アルコールの分解を促して肝臓を守るセサミン、コレステロールを下げる不飽和脂肪酸、ホルモンバランスを整えるビタミンEなどが身体の酸化、老化を防ぐと言われています。

今回は、黒ゴマを使った簡単薬酒の作り方を紹介します。

【黒ゴマ酒の作り方】
コンビニ等でよく売っているプラスチックの小さな容器に入っている焼酎(25度200ml)を準備します。黒胡麻を15g~20g用意します。

・黒ゴマをフライパンで乾煎りし、粗熱が取れたら、焼酎が入っている容器に入れます。
・冷暗所で約3週間熟成させたら出来上がり。

お湯割りやロック、ホットミルク割など、いろいろアレンジを楽しみながら飲んでみてくださいね。

鈴木 養平
鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中

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