漢方ライフ読む(コラム一覧) > 耳鳴りはなぜ起こる!?漢方で考える原因と対処法
公開日:2024.07.01 480view

耳鳴りはなぜ起こる!?漢方で考える原因と対処法

プチ不調は自分でカイゼン Vol.63

若い世代にも増えている?
耳鳴りとは、まわりで何も音が鳴っていないのに耳の中に様々な音が聞こえる状態です。
キーン、ピー、ミーンなど高音やセミの鳴くような音、ゴー、ザー、ジー、ブーなど低音や冷蔵庫の様な音など、様々です。
一般的には、高齢になると耳鳴りを感じる方が多くなる傾向です。

過労やストレスなどの精神的な原因の他、高血圧などの循環器系の疾患や糖尿病でも起こります。特に原因となる疾患が無い場合、多くは耳周辺の血行不良が引き起こしていると考えます。
肩や首のコリもこれにあたります。

また、大きな音を聞くことも原因になります。
私が札幌で働いていた時は、除雪車の轟音がきっかけで、耳鳴りがなって困っているという相談を、運転手さんから受けたこともあります。
ヘットフォンで音楽を大音量で聞いたあとに、耳鳴りが起こるケースもあるので、若者も要注意ですね。

漢方では、主に五臓の肝(かん)と腎(じん)が関係していると考えます。
肝のトラブルは気と血の巡り、腎のトラブルは水の巡りが悪くなる傾向があります。

●肝タイプ
ストレスや情緒変動が引き金となり、耳鳴りやめまいなどの症状があらわれるタイプで、高音で一時的になる耳鳴りはこれにあたります。血行不良による肩や首のコリが原因の方もこのタイプになります。

●腎タイプ
老化や、生活の不摂生、過労、慢性病による体力低下などが根本にあるタイプで、低音で断続的な耳鳴りはこれにあたります。めまいやふらつき、冷えを伴うタイプです。



耳鳴りのタイプ別簡単養生法
それぞれのタイプに合わせた生活養生法を紹介します。

●肝タイプの耳鳴り
・気の巡りを良くする、香り野菜や柑橘類を積極的にとりましょう
・スワイショウは、上半身のつまりを取ってくれますので1日の終わりに是非取り入れてみましょう
  スワイショウ~腕ふり健康法(YouTube)
・クコの実と菊花の組み合わせで肝を整えましょう
 クコの実3g、菊花1~2gにお湯を500ml注いでお茶代わりに飲む
 ハブ茶、桑の葉茶でもOKです

●腎タイプの耳鳴り
・血を補い、血行を良くする黒食材を積極的にとりましょう
・耳マッサージは、疲労回復と共に耳のリンパの流れも良くしてくれます。
  朝がつらい時に!耳マッサージ法(YouTube)
・暴飲暴食で消化機能に負担がかかると水巡りが悪くなります。食べ過ぎ飲みすぎに注意し、下半身を冷やさないように心がけましょう

耳鳴りで使える代表的な漢方薬は?

●七物降下湯(しちもつこうかとう)
体力中等度以下で、顔色が悪くて疲れやすく、胃腸障害のないものの次の諸症:
高血圧に伴う随伴症状(のぼせ、肩こり、耳なり、頭重)

●当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、
肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの次の諸症:月経不順、月経異常、月経痛、更
年期障害、産前産後あるいは流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・
立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴り

●八味地黄丸(はちみじおうがん)
体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿でときに口渇
があるものの次の諸症:
下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、残尿感、夜間尿、頻尿、
むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)、軽い尿漏れ

ここで紹介した漢方薬は、あくまでも代表的なものなので参考してください。実際利用する場合はきちんと相談してくださいね。

鈴木 養平
鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中

漢方スクールでの担当コース・セミナーはこちら
Instagramはこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

ページトップへ