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公開日:2020.02.25 更新日:2020.05.014450view

初春の頭痛をすっきりケア「セロリと大根のサラダ」

家族の薬膳 〜家族を守るママの養生 Vol.9〜

初春の陽気に負けない食材

まもなく2月も終わり、本格的な春を迎えます。
ここのところ、季節の変わり目の急な気温上昇による体調不良の方を見かけるようになりました。
初春は、冬の間に陰性だった気候が、ググッと陽性に変わる時。陽の気が上部に上がりやすく、頭痛、めまい、のぼせ、イライラなどが起きやすくなります。
不調が出た時に「季節的に仕方ないなあ」と大らかな気持ちでいることも、体調不良を軽くする要因のひとつにもなりますが、これから紹介する食材でも症状を軽くすることが出来ます。

私がこの時期(急な気温上昇が起こる初春)に、常食するのがセロリと大根です。

■セロリ…春に高ぶりやすい肝経の熱による頭痛やめまい、イライラを楽にする
■大根 …体の上部に上がった気を降ろし、春に弱りやすい胃腸の働きを助ける

ストレス社会に生きる現代人は、陽気の変動に影響を受けやすい状態にあります。上昇した陽気による症状を、薬ではなく、野菜でも軽減出来るのですから、嬉しいですよね。この時期は、冷蔵庫に欠かさず入れておき、体の上部や頭部の違和感があったら食べるようにしましょう。

肝の高ぶりをおさえ、脾を助けるサラダ

漢方では五臓の関係を五角形の図で捉え、バランスよく均衡している状態を健康な状態と見ていますが、バランスが崩れ、五臓の一つの力が強くなると、相克(そうこく)関係にある臓腑にダメージがおよぶと考えています。
春は肝が高ぶりやすく、相克関係にある脾にダメージがおよび消化吸収などの働きが弱りやすい季節でもあります。

今回ご紹介するセロリと大根のサラダには、ブロッコリーも加えます。ブロッコリーは、胃腸を丈夫にする働きがあります。また、抗酸化作用も高く注目されている野菜です。
今回はブロッコリーのメインとされる房(蕾)部分ではなく、普段残りがちな茎部分を利用します。

材料
・セロリ:1本(茎部分)
・大根:3cm
・ブロッコリー:1株(茎部分)
・塩:少々
・醤油:適量
・EXオリーブオイル:適量

作り方
① ブロッコリー1株を食べやすいサイズに切り分ける。茎下部の皮が厚い部分は皮をむく。茎を7mm位の斜め切りにして、房と共に塩茹でする。茎を1cm幅の短冊切りにする。(房は利用しません)
② セロリを小口切りにし、大根をいちょう切りにする。
③ ボウルに、①と②を加え、塩少々、醤油、EXオリーブオイル適量をかけ、さっと和えたら完成です。

食材メモ
セロリ:肝経の熱を取り、めまい、頭痛、イライラや、目の充血を癒す。
ブロッコリー:五臓の働きを助け、虚弱体質を癒す。胃腸や腎臓の働きを助ける。

お茶で初春の頭痛と胃弱をケアしよう

この季節におすすめのブレンドティーを紹介します。
陽気の上昇+花粉症の症状+ウィルス対策として、菊花+甜茶+エキナセア+レモングラスのブレンドがおすすめです。
小まめな水分摂取が、カゼなどの感染予防につながると言われています。ボトルに入れて持ち歩き、小まめに飲んで予防しましょう。

エキナセアの使用は8週間までとされていますので、8週間を過ぎたらエキナセアの利用は止めてください。
また、レモングラスは妊娠中の方の利用は禁じられているのでご注意ください。

そして大事なことは、特有の食材に固執することなく、バランスよく栄養を摂り、休息をとり、気血水をバランスよく体に満たし、循環させることです。すると、本来人間が持っている防御機能が働いてくれます。
より一層の養生をして、混乱を乗り切りましょう。

市川 三弓
市川 三弓 - Miyumi Ichikawa

漢方スタイリスト、養生薬膳アドバイザー、ハーバルセラピスト、フードコーディネーター。一児の母。自身の体調不良をきっかけに漢方・薬膳を学ぶ。肉親の病も薬膳でサポートし克服。飲食店舗での薬膳イベント開催や薬日本堂でのセミナー講師を経て、現在は子供向けの薬膳を日々研鑽中。

◎レシピ協力
『薬日本堂の漢方で体をととのえる穀菜食』(主婦の友社)
『はじめての漢方ライフ 薬膳レシピ&食材べんり帳』(主婦の友社)
◎子供のご飯記録:https://www.instagram.com/ikumeshi2017

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