漢方とは

中国で生まれ、日本で独自の発展を遂げた医学。自然との調和を図り、人間本来の健康を体現する智慧が詰まっています。

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漢方と二十四節気の関係

二十四節気(にじゅうしせっき)とは、1年を24等分にし、約15日ずつに分けた季節のことです。それぞれの季節が特徴的な「気」を持っていますが、これが強すぎると「邪気」となり、体調を崩す原因にもなります。季節に合った養生法を身につけて健康的な毎日をおくりましょう。
二十四節気図
  • 春の養生
  • 夏の養生
  • 秋の養生
  • 冬の養生
立春 旧正月。まだ寒さの厳しい時期ですが、暦の上では春が始まります。春は風の邪気=風邪(ふうじゃ)によって体調にトラブルが発生しやすい時期。花粉症に代表されるくしゃみ、鼻水、頭痛、目のかゆみなどに注意しましょう。
雨水 寒さが和らぎ、空から降る雪が雨に変わります。昔から農耕の準備を始める目安とされてきました。温かさが増しますが、急に薄着をすることなく、ゆっくりと身体を慣らしていきましょう。特に、下半身と首まわりを冷やさないように。
啓蟄 木々が芽吹き、冬眠していた虫たちが地上に現れます。朝の散歩や森林浴で春の陽気をたっぷりと身体に取り入れましょう。冬に溜まった陰のエネルギー(冷え)を追い出すには、ニンニクの芽やニラなど陽を補う食材を積極的に摂ることです。
春分 この日を挟んで前後7日間が「春の彼岸」。暑さ寒さも彼岸までと言いますが、花冷えや寒の戻りがあるので暖かくなったからといって油断は禁物です。眠くなりやすい時期ですが、適度な運動を取り入れて血行を促進することで解消されます。
清明 「清浄明潔」を略した言葉。草木の花が咲き始め、万物に清々しく新鮮な気があふれてきます。清明の前後は雨が多く、身体の陽の気が上昇する時期です。この時期は辛い食べ物は控えめにし、体内のバランスを保つよう努めましょう。
穀雨 田んぼや葉竹の準備が整い、それに呼応するように柔らかな恵みの雨が降る頃です。春の天気も安定し、陽射しも次第に強まります。新年度が始まり気疲れしやすい時期ですが、のんびりと季節の移り変わりを楽しむ心の余裕を持ちましょう。
立夏 夏に入る初めの節気。野山は新緑に彩られ、日の盛りには夏の気配が感じられます。春に始めたものにも慣れ、上達していく時期ですから貪欲に動いていきましょう。紫外線が強くなってきますので、帽子や日焼け止めなどの対策も忘れずに。
小満 陽気が盛んになり、草木が生い茂る頃。麦に穂がつく季節でもあり、ほっと一安心(=少し満足)という意味もあります。湿気が徐々に多くなり、アトピー性皮膚炎などが出やすくなってきますので、熱の少ない食べ物を摂るようにしましょう。
芒種 現在の日本においては少々遅いと言われていますが、稲や麦など芒(のぎ)のある穀物の種まきをする季節とされてきました。家庭で梅干しを作るのもこの頃。梅の殺菌作用や酸味成分が腸の働きを回復させ、梅雨時期の不調を緩和します。
夏至 梅雨の真っ盛り。北半球は1年の中で最も昼の時間が長くなります。炎熱の季節でもあり、体にこもった熱と湿がニキビ、湿疹、アトピーなどの皮膚トラブルを増加させます。暑さと湿気対策に努め、心身ともに健やかに過ごしましょう。
小暑 梅雨明けが近く、本格的な暑さが始まる頃。高温多湿のこの時期は身体に溜まった水分が消化機能に影響を及ぼし、食欲不振や消化不良につながります。ゴーヤなど苦みのある食材やあっさりした薄味のもので水分代謝を上げるのがポイントです。
大暑 最も暑い頃という意味。紫外線や暑さ、湿気、冷房の影響で、お肌の状態が悪くなりやすい時期です。陽射しで肌の水分は蒸発し、冷房が乾燥を進ませるので、ベタつき感のない化粧水をしっかりと肌にしみこませ、ビタミンCを補給しましょう。
立秋 暦の上では秋ですが、日本では1年で1番暑い季節。日射病、熱射病で倒れる人もいるので十分に注意を。水分をこまめにとる、外では帽子をかぶる、熱で体力が奪われないよう肌の露出は控えるといった当たり前のことを改めて見直しましょう。
処暑 処暑には暑さが止むという意味があります。朝夕には心地よい涼風が吹く頃ですが、日中はまだ暑く、夏の暑さで溜まった疲れがどっと出る時期でもあります。疲労回復には山芋やジャガイモなどの芋類を取り入れるのがおすすめです。
白露 野原にはススキの穂が顔を出し、朝夕の風の中に肌寒さを感じさせる冷風が混じり始める頃。乾いて涼しい風が吹きますから、少しずつ着るものを重ねていく必要があります。まずは襟のあるシャツや薄手のスカーフで首回りのケアをしましょう。
秋分 暑い日が減り、肌寒さを感じる日が増えてくる頃。秋の夜長に読書やパソコンを楽しむ方が多いと思いますが、目の疲れを感じた時は豚レバー、ニンジン、カボチャなどの食材を摂り、「肝」「腎」の機能を高めて目に栄養を与えることが大切です。
寒露 朝には草の上に冷たい露の結ぶ頃。秋もいよいよ本番です。動物たちが冬ごもりに備えるように、私たちの身体も冬に向け、栄養を蓄えようとする動きが活発になっています。食べ過ぎに気をつけ、寒さに負けない身体作りをしていきましょう。
霜降 朝には霜が降って草木が白く化粧をする頃。朝晩の冷気を吸い込んだり、気象の変化によって呼吸器・肺に負担がかかりやすい季節です。日ごろからゆったりと深い呼吸を心がけましょう。運動で背筋を強化したり、乾布摩擦をするのも有効です。
立冬 冬の始まり。日は日増しに短くなり、冷たい雨が降る季節です。寒さが深まるとともに美味しくなる鍋料理で身体の中から防寒対策を。滋養のある根菜類、タンパク質やカルシウムの豊富なカキなどを取り入れて一家団欒を楽しみましょう。
小雪 陽射しが弱まり、冷え込みが厳しくなる頃。冷えは首・腰・足首の3か所から身体に入り込みます。マフラーやタートルネックの洋服、腹巻、レッグウォーマーなどのグッズを上手に活用して、本格的な冷え対策に乗り出しましょう。
大雪 朝夕には池や川に氷が張り、動植物が冬の眠りに入る頃です。人も身体がこわばり、動きが鈍くなってきます。寒い季節に運動する場合は、準備運動を念入りに行いましょう。カゼを引かないよう、運動後の汗の始末や体温の管理も大切です。
冬至 昼が一番短い日。冬至七種(ななくさ)と言い、南京(カボチャ)、ニンジン、蓮根、銀杏、金柑、寒天、うどんを食べると病気にかからないと言われています。特に南京は、緑黄色野菜の少ない時期にカロテンが豊富に摂れる食べ物でカゼの予防にも最適です。
小寒 「寒の入り」とも言われる新年最初の節気。この日から節分までの期間が「寒」と呼ばれ、冬の寒さが本格的になってきます。年末年始の疲れも出やすい時期なのでお酒の飲み過ぎは控え、肝臓を労り、体の回復力を高めるように心がけましょう。
大寒 1年で1番寒さが厳しい頃。「寒」の持つパワーは厳しいですが、様々なものを鍛える働きがあるとされ、武道の寒稽古が行われるほか、凍り豆腐、寒天、酒、味噌など寒気を利用した食べ物が仕込まれます。この時期を過ぎれば春はもう間近。
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