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公開日:2020.02.01 更新日:2020.05.016477view

陰から陽の季節への対処法~解毒やせ対策~

プチ不調は自分でカイゼン Vol.10

今が体重の落とし時!?

2月4日(火)は立春(りっしゅん)です。
まだまだ寒い日が続きますが、暦の上では2月~4月が1年のスタートの季節です。
最高のスタートを切る上でこの時期大切なのは『解毒』です。

冬の身体は代謝が悪く、極端に言うと冬眠状態になっています。
車にたとえると、駐車場にずっと置きっぱなしの状態だと想像してみてください。ガソリンやオイルは汚れてしまい、暖かくなったからといって急に長距離運転をしたら故障の原因になってしまします。

そこで大切なのが『解毒』、身体のメンテナンスです。
冬の運動不足や年末年始の暴飲暴食で増えた体重はこの時期に落としておきましょう。
ここで解毒をせずに春を迎えると、身体にたまった汚れ(毒)が陽気によって上半身に押し上げられ、ニキビや花粉症、目のかゆみ、自律神経失調などの症状につながると考えましょう。

この時期しっかりメンテナンスをして解毒すると、これらの症状が軽減するかもしれませんよ。

解毒痩せの簡単養生法

●お腹を整えるために空腹を楽しむ
五臓六腑の脾(ひ)を整えることが大切です。脾は消化吸収の働きをしています。
脾の働きが低下すると、食後ねむくなったり、食欲の異常、消化不良などが起こりやすく、また脂肪がつきやすくなります。
全体の食事量を7割~8割に抑え、睡眠時間を含め最低10時間(理想は12時間)、何も食べない時間を作りましょう。夜寝る前の飲食は、脾に負担をかけるので出来るだけ控え、お腹がすいた状態で布団に入るのが効果的です。
お腹がグーーーッとなるのを楽しみましょう!

●後ろを鍛える
背中の脂肪は、代謝を悪くするとともに、姿勢まで悪くします。
後ろを意識してみましょう。
壁の前に立ち、両肩を壁に着けるようにしてください。その肩の位置が正しい位置と意識しながら歩いてみましょう。また、電車やバス、エレベーターなどちょっとした待ち時間は、つま先立ちをします。どちらもちょっとした心がけでできますので、楽しんでやってみましょう。

●良く寝る
寝ている間に、身体のメンテナンスがおこなわれています。
11時までには布団に入ると、メンテナンスの質は高まります。
ストレスを抱えたまま布団に入っても精神的疲労は取れません。スマホから目を離し、ゆっくり深呼吸しながら体を伸ばすストレッチなどは効果的です。
好きな香りに包まれながらゆっくりとした時間を過ごすのもいいですよ。

杜仲葉で解毒やせ対策

杜仲は中国最古の薬物学書である『神農本草経』(しんのうほんぞうけい)に「上薬」(じょうやく)として収載されています。
漢方では樹皮を用いていますが、ドラックストアで売っている杜仲茶は葉を干して焙じたものになります。

杜仲葉の成分の多くはゲニポシド酸です。
ゲニポシド酸は、副交感神経に作用して血管を弛緩させ、血圧を低下させる作用があり特定保健用食品の成分として認められています。

また、最新の研究では内臓脂肪を減少させる働きがありメタボリック症候群に対する有効性が期待されています。
比較的手に入りやすい健康茶です。普段の水分を杜仲茶に変えてみてはいかがでしょうか。

鈴木 養平
鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中

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