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公開日:2022.09.03 更新日:2022.09.03572view

元気にすごしたい時におすすめの注目素材“牛樟芝”

漢方であなたを応援vol.5「牛樟芝」

日本人にもなじみの深いクスノキ

皆さん、クスノキという大樹をご存知でしょうか?
温暖な地域に分布する常緑の高木で、植物全体に特有な芳香成分を含んでいて、防虫剤に使われる樟脳(しょうのう)と言えばわかる方も多いでしょう。

優れた鎮痛・消炎作用があり、古くは強心剤としても利用されていました。
江戸時代の風習を記載した『絵本江戸風俗往来』という書物には、夏の夕暮れにクスノキの葉を炊いて蚊遣りをしたという記録もあるくらい、日本人の生活になじみの深い樹木です。

今回ご紹介するのは、台湾固有のクスノキ、牛樟樹(ベニクスノキ)に生えるキノコ、牛樟芝(ぎゅうしょうし)です。

台湾の蔡総統も植樹に臨んだベニクスノキ
台湾では、2020年3月21日国際森林デーに、蔡総統がベニクスノキを植樹したというニュースが流れました。
国土の60%近くが森林である台湾では、環境保全と経済の両面で植樹をし、林業にも力を入れているようです。

ベニクスノキは台湾固有のクスノキです。
日本が台湾を統治していた時代には、薫り高い樹木がヒノキと同じように扱われ、高級家具や工芸品の材料にされてきました。

ベニクスノキの空洞部や枯れて倒れた樹木の湿った陰の部分に寄生するキノコが牛樟芝、別名ベニクスノキタケです。
外観は霊芝(れいし)と似ていて、表面は鮮やかなオレンジがかったピンク色で、裏は暗褐色、味は極めて苦いのが特徴です。

現地の人々は古くから食用していて、疲労の緩和、各種病気の予防、解毒、消炎に利用したとされています。その効果のあらわれ方と貴重性から「森のルビー」などと呼んで珍重してきました。

近年、その効用が注目され乱獲されるに至り、天然のベニクスノキタケは伐採が禁止され入手困難になってしまったそうです。
その後、培養技術が向上し人工栽培できるようになったことで、台湾ではもちろん、日本でも健康維持を目的として、ベニクスノキタケを配合した健康食品やサプリメント、ドリンクなどが発売されています。元気に過ごしたいときや頑張りすぎた日に、上手に取り入れてみるのもおすすめです。

自然の力を借りて元気にすごす
古くから珍重されてきた植物たちは、現代になってその成分が詳細に分析されるようになりました。

ベニクスノキタケは霊芝と同様に、β-グルカンなどの多糖類、抗炎症・抗腫瘍作用が報告されているトリテルペン類を多く含有しています。
またほかの菌類には見られないアントロキノノールという成分がみつかっていて、健康に対する可能性を広げています。
これからもっともっと研究が進んで、医薬品として登録される日がくるかもしれません。

私たちが日々食している野菜や果物を筆頭に、植物たちの秘めた力を借りて、元気に過ごしたいものですね。

齋藤 友香理
齋藤 友香理 - Yukari Saito[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年北海道生まれ。東京理科大学薬学部卒業後、薬日本堂入社。10年以上臨床を経験し、平成20年4月までニホンドウ漢方ブティック青山で店長を務めていた。多くの女性と悩みを共有した実績を持つ。講師となった現在、薬日本堂漢方スクールで教壇に立つかたわら社員教育にも携わり、「養生を指導できる人材」の育成に励んでいる。分かりやすい解説と気さくな人柄で、幅広い年齢層から支持されている。

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