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更新日:2020.05.01812view

遠古時代、重湯やどぶろくのような濁酒は薬だった!?

黄帝と一緒に『素問』を学ぶvol.14

黄帝も納得、米は優秀
『素問(そもん)』には漢方薬、薬膳につながる説話が数多く出てきます。『湯液醪醴論第十四』では、米から作る重湯や濁酒に関する問答がありました。ちなみに「醪(ろう)」はもろみ、「醴(れい)」はあまざけの意味があるそうです。
 
 漢方・養生の考え方では、米は元気を補う食材として重視します。皆さんの中には「ご飯を食べないと元気が出ないよ」と感じている方が多くいるのではないでしょうか。遠古時代、米で作った重湯や濁酒は体調を崩した時に薬として用いていたようです。

米については、岐伯がこのようにほめたたえています。
「稲は春に発芽し、夏に成長し、秋に収穫、冬の間貯蔵するもので、自然界の四時(季節)の法則に則っている」

 これまでにも出てきた五行説に配当させると、「動植物は春に生まれ、夏に長じて(成長して)変化し、秋に収めて、冬に貯蔵する」という五能(ごのう)の法則に該当します。自然界の営みに調和しているという点で素晴らしいということです。

「また夏の炎天下、水の中に根を張って育つので、水と火のエネルギーが調和したものである」

 水と火は陰と陽の象徴でもあります。つまり陰と陽のエネルギーを受けているので、バランスがとれているということなのでしょう。さらに米は甘味があり、滋養にうってつけというのです。

飲む点滴「甘酒」
カゼをひいたり、お腹の調子が悪くて食欲がない時、お粥を食べて回復させます。カゼの漢方薬である桂枝湯(けいしとう)は、服用後に重湯を飲んで温かくすると効果が高まるという記述があります。

 最近では甘酒が一種のブームになっています。米と麹、水だけでつくられた甘酒は、飲む点滴とも呼ばれるくらい栄養も豊富です。つい最近まで甘酒が苦手だった私ですが、生姜のすりおろしと黒糖を加えたり、柑橘の果汁を加えることでおいしく飲めることを発見しました。それ以来、朝の甘酒一杯は私の健康習慣になっています。皆さんもぜひお試しください。

人を一本の木にたとえて健康を考える
岐伯は病と治療について、人を一本の木ととらえて黄帝に説明しています。
木は根と枝葉が一緒になって生命を守っています。枝葉にあらわれた激しい症状は、それを取り払うことが大切です。ただし、根元が充実していなければ生命力や治癒力は発揮されず、病邪を振り払うことも出来ません。

根元に虫食う箇所やこぶがあれば、栄養や水分を巡らせることが出来ません。つまったものは取り除き、欠けているものは補充することで全身の巡りを整えることが出来ます。

人も同じで、エネルギーや栄養の流れを整えるために、ゆるやかに手足を動かしたりさすったりすることが有効です。適度な運動、入浴時に身体を温めてマッサージするなどもよいでしょう。うまく巡っていない場合は、鍼やお灸なども有効です。

新型コロナウイルスの影響で在宅を余儀なくされている今、睡眠と食事を意識するのはもちろんのこと、自宅でのストレッチや半身浴、ツボ押し、お灸など、さまざまな養生法を用いて心身を整えていきましょう。

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齋藤 友香理 - Yukari Saito
齋藤 友香理 - Yukari Saito
[ 薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]
1969年北海道生まれ。東京理科大学薬学部卒業後、薬日本堂入社。10年以上臨床を経験し、平成20年4月までニホンドウ漢方ブティック青山で店長を務めていた。多くの女性と悩みを共有した実績を持つ。講師となった現在、薬日本堂漢方スクールで教壇に立つかたわら社員教育にも携わり、「養生を指導できる人材」の育成に励んでいる。分かりやすい解説と気さくな人柄で、幅広い年齢層から支持されている。薬日本堂漢方スクール:http://www.kampo-school.com/

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