TOP読む(コラム一覧) > 胃と肺のケアにおすすめ「大根と干し柿の柚子なます」
2018.01.105697view
胃と肺のケアにおすすめ「大根と干し柿の柚子なます」

薬膳常備菜Vol.20

疲れた胃腸をいたわり元気アップ

2018年がスタート。年末年始の休暇が終わって仕事が始まるや、挨拶回りや新年会などで忙しい毎日を過ごしている方も多いでしょう。
生活のリズムが変わると、体調を崩しやすくなるもの。
年末から飲み過ぎ、食べ過ぎで胃を酷使した方は、消化機能がフル稼働状態でお疲れモードに陥っているかもしれません。旅行や帰省でお休み中も動き回っていた方は、休み疲れが出てかぜをひきやすくなっているおそれが。一年が始まるこの時季は、いきなりパワー全開でがんばりすぎず、養生しながらゆるやかに活動を開始するのがよさそうです。
お正月に食べるおせち料理は、日ごろ忙しい女性たちが少しでも休めるようにと、日持ちのする常備菜が並びます。これも、新年を迎えるにあたっての食養生のひとつなのですね。
近年は元日営業のお店も増え、作り置き料理のありがたみが少々薄れ気味ですが、縁起物でもあり、薬膳的にも価値の高い料理がたくさんあるので、大事にしたい習慣です。

大根と柚子が胃と肺の気を順調に

そんなおせち料理の中に、この時季に傷めやすい「胃」の消化機能と「肺」の防衛機能をサポートしてくれる常備菜があります。それは、「大根のなます」。そこでお正月に食べる「紅白なます」を一工夫し、この時季におすすめの常備菜「大根と干し柿の柚子なます」にアレンジしました。

薬膳的にポイントとなるのは、大根と柚子の組み合わせ。消化酵素が豊富な大根は、薬膳でも消化を助ける食材と考えられ、「胃」と「肺」の気の巡りを促します。柚子は、消化機能を担う「脾」と「胃」の気巡りをよくし、さらに「肺」を潤して咳や痰を鎮めます。「胃」「肺」の両方を健やかにしてくれる大根と柚子は、年末年始で疲れた胃腸をケアし、肺を潤して防衛能力を助けるという二大効果をもつのです。まさにこの時季の体調管理にもってこいの組み合わせなのですね。

さらに、甘味づけに加える干し柿には、「肺」の熱をとって潤いを与える働きが。「肺」や呼吸器粘膜が乾燥すると、ウイルスや菌が侵入しやすくなるので、熱(炎症)を鎮め、潤してくれる柿のパワーは、この時季のかぜ予防に一役買ってくれるでしょう。

さっぱりとしたなますは、肉や揚げ物などの箸休めに最適。ただし、大根や柿は体を冷やす食材なので、食事では温性の食材や辛味のある食材、温かい料理と組み合わせて食べることをおすすめします。作って1時間ほど置けば食べられますが、2~3日保存が可能。時間がたつほど味がしみておいしくなるので、新年会の続くこの時季の養生食として、常備してみてください。

【作り方】(作りやすい分量)
・大根…1/2本
・柚子…1個
・干し柿…1個
・はちみつ…小さじ1/2強
・塩…小さじ1/2

【作り方】
①大根は皮をむき、線維に沿って千切りにする。ゆずは果汁を搾り、皮少々を千切りにする。干し柿はヘタと種をとって細く切る。
②大根に塩小さじ2(分量外)をふり、手でもむ。30分程度置いて、水気をしっかり絞る。
③ボウルに柚子の搾り汁、はちみつ、塩を入れてよく混ぜ、大根と干し柿を入れて和える。
④保存容器に入れ、千切りの柚子を散らす。

【食材メモ】
大根:脾胃の働きを促し、消化を促進する。肺の気の巡りもよくし、痰を取り除く。
柚子:胃の働きを助け、滞りをとる。肺を潤して咳を止める作用も。食欲不振、消化不良、咳、痰の多い症状に。
柿:肺を潤し、熱をとり、咳を鎮める。潤いを生み出す作用があり、喉や口の乾燥を防ぐ。

和食の「なます」ですが、オリーブオイルと塩胡椒を加えるとサラダベースになります。レタス、ブロッコリースプラウトと和えて洋風のサラダにアレンジ。

岡尾知子 - Tomoko Okao
漢方養生指導士(漢方上級スタイリスト)、国際中医師、国際薬膳師。美容・健康をテーマに美容・健康エディターとして仕事をする中で東洋医学に関心をもち、漢方、中医学、薬膳を学ぶ。雑誌やラジオ、イベントなどを通じて、美容と健康のための薬膳や養生についての啓発活動を行う。著書に『美★薬膳』(主婦と生活社)がある。
現在「食べて学べる月イチ薬膳教室@TUMUGU東京青山」開催中。詳細は「TUMUGU東京青山」で検索を!「FYTTE Web」にて「不調知らずの体になる! 季節の薬膳レシピ」連載中。
◎薬膳教室:「TUMUGU東京青山」http://www.tumugu-aoyama.jp/
◎HP:「薬膳ノート」http://www.yakuzennote.com
◎ブログ「Eat & Run! 岡尾 知子の美・薬膳な日々」http://ameblo.jp/yakuzen-navi/

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

ページトップへ